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シリーズ6作目となる「ハリー・ポッターと謎のプリンス」。
これまでのハリー・ポッターシリーズの伏線を回収しつつ、新たな謎を生み出しています。
タイトルにもなったプリンスの謎とは一体どんなものなのでしょう。
謎多きスネイプは敵なのか味方なのか……。
最終章「死の秘宝」への入り口となる本作を徹底考察していきます。
スネイプが謎のプリンス
今作品の謎のひとつは半純血のプリンスの存在です。
そして、その正体は意外な人物でした。
スネイプはなぜ「プリンス」なのか
プリンスというのは、純血の魔法使いであるスネイプの母方の姓にあたります。
しかしなぜ母方の姓をわざわざ名乗っているのでしょう。
しかも、純血ではなく半純血とまで名乗っています。
スネイプの父親はマグルであり、スネイプ自身は純血ではありません。
彼自身は幼い頃にマグルである父親とうまくいかず、マグルの子供達からもからかわれていました。
自分の中にあるマグル血を忌み嫌っていたといえるのではないでしょうか。
それゆえ皮肉を込めて半純血と名乗ったのです。
また、当然のことながら純血に憧れていたということも大きな理由になります。
彼が学生時代を過ごしたスリザリンは、創設者のサラザール・スリザリンがマグル嫌いだったことからほとんどが純血の魔法使いです。
そんな中において半純血のスネイプですが、他の生徒よりも魔法能力が高く優越感をもっていたことでしょう。
半純血なのにお前たちより優れているんだ、という気持ちをこめ「半純血のプリンス」と名乗ったのです。
「セクタムセンプラ」前作でハリーは見ていた
実は前作「ハリーポッターと不死鳥の騎士団」にセクタムセンプラの呪文は登場しています。
スネイプがジェームス・ポッターの頬を切り裂いていたのは、セクタムセンプラの呪文です。
伏線はすでに引かれていたということになります。
スネイプは敵か味方か
これまでの作品でもハリーに厳しく当たる様子が見られたセルブス・スネイプですが、本作品では彼の立ち位置が明確になっています。
この謎を考察していくと、死の秘宝へのネタバレに繋がるので観ていない方はご注意ください。
スネイプは徹底したスパイ
ハリーは完全にスネイプを敵と思い込んでいますが、ちょっと角度を変えてみると彼が敵ではないということがわかります。
リーマス・ルーピンが示唆するようにスネイプはダンブルドアサイドのスパイです。
あのダンブルドアが絶大な信頼をスネイプに寄せていることからも、それは明らかなのではないでしょうか。
しかし今作品のスネイプの行動自体は、まさにハリーの敵として描かれています。
彼の行動の裏側にある真意を見誤ると、ミスリードにどっぷりはまり込むことになります。
何故ナルシッサと誓いを結んだ?
ドラコの母ナルシッサ・マルフォイとスネイプは自らの命を懸けて「破れぬ誓い」を結びました。
こんなにも不利な誓いを結んだのには理由があります。
誓いを結んだのはヴォルデモート側のナルシッサの信頼を得る為の行動です。