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キアヌ・リーブス主演で2005年に製作された『コンスタンティン』は、日本では議論を呼ぶ映画になりました。
後々もう一度思い出して考えてみることで『コンスタンティン』は真の魅力を発揮します。
チャズや黒幕やサタン、また作品の世界観や神の捉え方などを考えれば底なしに深みを増してゆくのです。
ここではそんな探求を始めます。
議論が割れたチャズの正体とは
コンスタンティンの助手・チャズはただの脇役かと思いきや大きなインパクトを残すキャラになりました。一体彼の正体は何だったのでしょう。
神の恩寵で天使に生まれ変わった説
特に日本のネット上においてこの映画で最も議論を呼んだのがチャズの正体に関することです。
作中ではエンドロール後に1シーンがエピローグとして追加されます。
そのシーンは普通に観ると、チャズがその善行によって神の恩寵を受けて天使に生まれ変わったのだとなるでしょう。
映画には善は報われ悪は罰せられるというキリスト教・カトリックの世界観が貫かれています。しかし事はそう単純ではありません。
チャズ守護天使説
もう1つの有力な意見は、チャズが元からジョンの守護天使だったというものです。
そもそもチャズはジョンの間抜けな助手でした。バットマンの助手ロビンに憧れながら、理想が高いだけの無能な青年だったのです。
しかしそれが最後の戦いを前にして急にキャラチェンジします。
ジョンとパパ・ミッドナイトの大御所サイキック・コンビを驚かせるような戦闘アイデアを提案するのです。
その際、2人が数秒間あっけに取られている場面は、映画の空気全体が変わったような印象さえ与えます。
彼らはチャズに対し「こいつはタダものではないな」と読み取れる表情になりました。
その確かな伏線
その後のパパ・ミッドナイトの言動はチャズ守護天使説の確かな伏線と考えられます。
チャズをクラブ会員にしたり戦闘前に祈りを唱えてあげたりしたことは、守護天使だと思っている気持ちの表れではないでしょうか。
というわけで少なくともこれは深読みしすぎのトンデモ説などではないのです。
エピローグの最大の教訓
この映画のエピローグにおける最大の教訓は、その内容自体にはないともいえます。
チャズが天使になって飛び立つシーンは、映画全体の見方まで変える極めて重要なものです。しかしそれはエンドロール後に挿入されていました。
DVDならあとで観返せますが劇場ではそうもいきません。
この映画を観た人の多くは、劇場映画では最後の最後まで席を立ってはいけないということを学んだのではないでしょうか。
黒幕・大天使ガブリエルの正体
この映画には悪魔に加えて天使まで出てきます。その正体に迫りましょう。
ガブリエルは大天使なのかハーフブリードなのか
映画の世界にはよく天使のような顔をしておきながら実は裏で悪行を指揮っていた黒幕が出てきます。
『コンスタンティン』ではその黒幕がまさに天使・ガブリエルでした。