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【GANTZ(ネタバレ)】GANTZは何のために存在するのか徹底考察!先に攻撃したのは人間?なぜ死者を兵士として使うのか

SF

出典元:https://www.amazon.co.jp/dp/B004X5091S/cinema-notes-22

奥浩哉原作の漫画を実写化させた『GANTZ』は、2011年に公開された映画です。

原作ファンも多いことから公開当初より高い人気を誇っており、全編後編の二部作に分れて構成されていました。

前編とされる『GANTZ』では、なぜ死者を兵士として使うのか、人間が先に攻撃をしたわけを徹底考察していきます。

そして、謎多き黒球GANTZの存在意義に迫っていきましょう。

GANTZの存在意義とは何か

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劇中の重要アイテム黒球GANTZに関しての、詳細は作品中で語られることはありませんでした。

ゆえに、その正体には様々な思いがめぐらされています。

映画版では星人を倒すため存在している

本作を観ていくと地球へとやってきた異星人を倒すために作られたものと紐解くことが可能です。

GANTZによって強化スーツや武器を与えられたり、転送されたりとかなりのハイスペック器具といえます。

しかし、明確に詳細が描かれていない為その存在意義を知るには原作を確認する必要があるのです。

ドイツで作製された兵器

原作には、GANTZは地球外の生命体が作り出したものだと明かされています。

地球にも来るであろう強敵を倒す為に作られ、彼らを宇宙から絶滅させるために製造方法を地球人に伝授したということです。

そしてドイツで作られるGANTZは、複数個存在しています。

しかし原作でも、明確な存在意義は描かれていませんでした。

人間をエネルギー源にしている

GANTZの中には、男性が一人昏睡状態で入っていますが、人間がエネルギー源になっているという斬新な設定です。

おそらく、この男性も一度死んだ人間ではないでしょうか。

そして、GANTZが人間をエネルギー源にしているという設定は後編の『GANTZ PERFECT ANSWER』に繋がる伏線となっています。

前編には描かれていないのですが、このGANTZは中にいる人間の意思を反映しているようです。

GANTZはゲーム?

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100点を貯めるゲームのように描かれていたGANTZの指令ですが、命を懸けたゲームとして描かれたのはなぜでしょう。

死者にもチャンスを与えている

GANTZは死んでしまった人間を戦わせています。

ゲームのように働きに応じてポイントを与えていますが、このポイントはいうまでもなく兵士としての活躍を意味しています。

沢山活躍してくれた人間には、ご褒美として命の選択という神の領域を与えられるのです。

死を沢山与えたものが、生を得ることが出来る。

人間の強欲さや非道さが見え隠れしています。

自分の命を懸けたゲーム

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生き物は一度死んでしまったら生き返ることはありません。

やり直しが効かないのが命なのです。

しかし、一度死んだ人間を生き返らせることで命はとても軽い存在になるのでしょう。

GANTZは死人を生き返らせることが出来るので、命へ対しての認識が低いのかもしれません。

だからこそ、命をゲーム化して効率よく目的を達成しようとしていたのではないでしょうか。

人間はなぜ先に攻撃を仕掛けたのか

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劇中で千手観音は、自らの正当性を主張していました。

なぜ人間は先に攻撃を仕掛けてしまうのでしょう。

自己防衛の為

先に攻撃してきたのはお前達だ

お前達は仲間を殺した

復讐する

引用:GANTZ/配給会社:東宝

千手観音によってこの言葉が発せられた時、観る者の正義と悪が逆転します。

ネギ星人の子供を殺したこと、おこりんぼう星人を襲撃したこと……先に手を出したのは人間側だったのです。

なぜ人間が先に星人たちを襲うのか、その理由はGANTZの存在意義に繋がるものではないでしょうか。

GANTZが生み出されたのは、地球を襲撃する強力な敵を滅ぼす為です。

害のない星人を殺していくのは、その為の訓練と考察できます。

少しずつ地球へと移住してきている星人達は、全員が地球を侵略しようと思っているわけではありません。

地球人の自己防衛本能が、罪のない星人達を殺してしまっているのです。

人間の弱さを非道に反映させた過去の戦争を彷彿とさせます。

GANTZがおこなっているのは紛れもなく、未来型の戦争の姿ではないでしょうか。

洗脳されていた戦時中を彷彿とさせる

戦時中に敵は鬼畜であると洗脳されていた日本人ですが、罪のない星人を殺す姿は当時の日本人を彷彿とさせます。

GANTZは敵を倒す為にプログラムされた兵器です。

劇中では兵器の意思に支配され、生き残るために相手を殺しているのです。

この作品を深読みしていくと、人間の持つ弱さと残虐さが浮き彫りになるのを感じます。

死者を兵士として使う理由

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なぜGANTZは生きた人間ではなく、死者を兵士として選んだのでしょうか。

生き返らせる能力を持っていた

GANTZの機能のひとつに、死んだ人間を蘇生させることが出来るというものがあります。

考察すると、GANTZは元々死んだ人を使用するようにプログラムされているのでしょう。

一度死んでいる人間ならば、戦いで再び死んでも兵士として使用した罪悪感が軽いのかもしれません。

また、死んでしまった人間の方が生き残りたいという気持ちが強く、その思いが攻撃性に反映されるのかもしれません。

公には秘密事項となっている

GANTZがおこなっている実戦訓練は国民に秘密裏で行っています。

生きている人間では、直ぐに真実がばれてしまうので死人を使うしかなかったのではないでしょうか。

また公で秘密裏に行われている理由を深堀りしてみると、非人道的な訓練だった為と考えられます。

地球への侵略を食い止める為とはいえ、シュミレーションのように罪のない星人を残虐していく行為は避難の対象になるでしょう。

しかし『GANTZ』の中には、正義ばかりでは大切なものを守ることは出来ない、というニュアンスも含まれているように感じます。

玄野の心の成長

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『GANTZ』では生と死を通して、様々な人間の心が描かれています。

主人公である玄野も劇中で大きく成長していくことになるのです。

玄野の戦いの意味

玄野は環境に適応する能力が高い人物といえますが、言い換えれば環境に流されやすい性格です。

当初GANTZに飛ばされた場所で、迷いなく星人を倒していく姿には彼の信念を感じることが出来ません。

加藤が暴力に難色を示していたのは、彼の信念がそうさせていたのでしょう。

小島多恵の存在が玄野を変えた

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どこか非情さを感じさせる玄野に、人としての芯を与えたのはおそらく小島多恵の存在でしょう。

人には必ず役目がある、その能力を最大限に発揮できる場所がある。

引用:GANTZ/配給会社:東宝

就活の時に意味もなく使用していた言葉が、真の意味を持ってきます。

惰性で生きてきた玄野にとって、GANTZがある世界は自分を発揮出来る場所だったのでしょう。

自分よりも弱い人間を守っていきたいという思いが、空っぽの玄野の心を満たしたのです。

他者を守るために強くなるという思いは、決して肉体的なことばかりではありません。

この時の玄野の想いは、後編の『GANTZ PERFECT ANSWER』へと繋がっていくものです。

GANTZの存在意義こそがメッセージ

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GANTZは何のために存在するのか、という疑問が多く浮上しています。

考えさせる映画であり、その答えを観客に投げかけているのです。

正義でもあり悪でもあるGANTZの存在をどう捉えるか、そこに明確な答えは見つかりません。

本作の後編となる『GANTZ PERFECT ANSWER』を観ることで、また違った解釈が生まれるのではないでしょうか。