おそらくスネイプの過去を知るナルシッサは、スネイプを100%信用していないでしょう。
だからこそ「破れぬ誓い」を結ばせたのです。
この誓いを結んだことでスネイプはナルシッサおよびヴォルデモートの信頼を得たことになります。
そしてこの時、すでにドラコはヴォルデモートからダンブルドア殺害の指令を受けていたと考えられます。
当然失敗の許されない任務です。
母ナルシッサは息子を守るために、スネイプにドラゴを守りダンブルドアを殺すという誓いを結ばせました。
表面上とはいえ、ここでスネイプはヴォルデモート側の魔法使いとして行動していくことになります。
スネイプはグリフィンドールに入っていたかもしれない
ダンブルドアは、スネイプに絶大な信頼を置いていますがなぜでしょう。
時代を遡るとスネイプがホグワーツへ来たとき、ダンブルドアはスネイプはグリフィンドールへ選ばれると思っていたのです。
スネイプは魔法への情熱が高く、かつ誠実な人間なので組み分け帽子もかなり悩んでいます。
しかし上記したように、幼児期のトラウマからマグルへの嫌悪感が強かった為スリザリンに選ばれました。
スネイプの過去に真実が隠れている
悪役としての印象が強いセブルス・スネイプは、ハリー・ポッターの母親リリー・ポッターに恋をしていました。
結局結ばれない恋だったのですが……。
ご存知のように、リリーはヴォルデモートに殺されてしまいます。
彼女を守れなかったスネイプは、きっと後悔していたことでしょう。
初恋のリリーの子供であるハリーを守ろうと心を決めたのではないでしょうか。
ハリーを守ろうとしているという見方でシリーズを見返してみると、口数少ないスネイプの不器用な優しさが見え隠れし、違った楽しみ方が出来ます。
何故ダンブルドアを殺したのか
スネイプがダンブルドア側の魔法使いだとしたら、なぜ彼はダンブルドアを殺してしまったのでしょう。
破れぬ誓いを立てていたから?
ナルシッサとダンブルドアを殺すという誓いを立てたスネイプは、ダンブルドアを殺さなければ自分が死んでしまいます。
この誓いがダンブルドア殺害の理由である、というのは表面上の理由です。
おそらくスネイプは自分が死ぬことに迷いはないでしょう。
ダンブルドアを殺したのは「破れぬ誓い」が理由ではありません。
ダンブルドアからの指令だった
ダンブルドアは死の直前に、スネイプに下記のことをいい残しました。
頼む
引用:ハリーポッターと謎のプリンス/配給会社:ワーナー・ブラザース
この一言がすべてを物語っています。
この言葉は自分を殺せという意味を含みます。
ダンブルドアは、スネイプがよりヴォルデモートの信頼を得るために自分を殺させたのでしょう。
更に自分を殺すことをためらったドラコの中に正義を見てとり、彼を守るためにスネイプに自分を殺すよう指示を出したのかもしれません。
いずれにしてもスネイプはダンブルドアの指示に従い、殺害しました。
深読みをすればダンブルドアの言葉には、これからハリーを頼むという意味も入っていたのかも知れません。
ダンブルドアを生かす選択はなかった
ダンブルドアを殺さずに、ヴォルデモートの信頼を得る方法はなかったのでしょうか。
この答えを探すには、本編の最初に戻ります。
マールヴォロ・ゴーントの指輪をはめたダンブルドアは、呪いによって死を迎える運命だったわけです。