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となりのトトロには都市伝説が生まれる程、謎が多く秘められています。
中でもラストシーンやエンディング曲には、様々な憶測が飛びかいます。トトロの真実のストーリーは一体どのようなものなのでしょう。
エンディングを辿るとそこにはジブリの細かい表現描写がつまっていました。
となりのトトロの謎をラストシーンやエンディング曲の中からひも解いていきます。
ラストシーンでサツキとメイはなぜ母親に会わなかった?
となりのトトロには様々な謎が囁かれていますが、その謎の引き金ともなる重要なシーンがラストシーンにあります。
母親(靖子)の入院する七国山病院にたどり着いたサツキとメイですが、なぜ会いたいと望んでいた母親に会わずに帰ったのでしょう。
サツキとメイが死んだという都市伝説は否定
ジブリファンの中で有名になった都市伝説では「サツキとメイはすでに死んでいてその為、母親には会えず木の上から見守っていた」と囁かれています。
そのきっかけとなったのは、本編の途中からサツキとメイに影が付いていないことです。しかし、この説をジブリの公式広報部は否定しています。
影が無いのは時間の経過とともに日が暮れたから。ジブリの細部までこだわる作品作りが都市伝説を生み出したのです。
ということは、サツキとメイは死んでおらず会おうと思えば母親に会えたわけです。
サツキとメイの心配が消えたから
サツキは病院からの電話が、母の容態の変化を知らせる良くないものだと理解しています。同じようにメイも不安を感じ取っています。
母親が死んでしまうかもしれないという大きな不安を抱いていた2人ですが、七国山病院で母親の笑う元気な姿を見て不安が消え去りました。
そして元気そうな母親の隣には頼りになる父親の姿もあります。
心配の消えたサツキとメイは、自分達のことを話す夫婦の姿を見るのが心地よかったのかもしれません。
母親が帰ってくると確信したので、今会わなくてもすぐ会えると思ったのでしょう。
サツキとメイは困難を乗り越え成長した
本編では母親に会いたいというサツキとメイの気持ちがふんだんに描かれています。
幼いだけのサツキとメイなら、きっと七国山病院で母親に会っていたでしょう。
しかし病院へたどり着いた頃二人は困難を乗り越え少し成長していました。
メイは迷子という心細い状態に耐え、サツキは妹を必死に探し出します。そんな風波を乗り越えた二人は一回りも二回りも心が成長しています。
母親と父親を前にして、トウモロコシを窓辺へ置いて帰るという大人びた行動は、実際の子供には出来ない芸当です。
しかし、ジブリは子供の内に秘めた強さを表現することが多く、サツキとメイが母親に会わずに帰るという行動にも子供の秘めた強さを感じます。
エンディングでお母さんは退院している
となりのトトロのエンディングシーンは、本編の続きともいわれる意味深いものです。断片的な画像ですが、そこには様々な想いやストーリーが隠れています。
一時退院したお母さんの姿
エンディングの冒頭部分で、タクシーに乗って帰宅する母親の姿が描かれています。
一時退院が延期になった母親ですが、体調がよくなり帰宅出来ています。
そしてサツキとメイは母親と一緒にお風呂に入ったり、絵本を読んだりと当たり前の日常が描かれています。
特別なことではなく、ごくありふれた毎日に幸せがあるのだというメッセージを感じるシーンです。
お母さんは重い病気だった
宮崎監督の演出覚書では病名を特定していません。