カンフーを駆使する華麗なシーンはほとんどスタントを使わず、なんと彼女たちが実際に行っているのだから驚きですね。
武術指導はユエン・チュンヤン。彼は兄のユエン・ウーピンと共に「マトリックス」の指導を行ったことで有名です。
「マトリックス」といえば、ワイヤーアクションをアメリカに広げた有名映画ですね。
この「チャーリーズ・エンジェル」でも、主人公たちはワイヤーにつられながらカンフーで闘っていますが、スピード、上げる足の高さ、技の切れはなかなかのもの。
彼女たちは本映画に備えてユエン・チュンヤンから何カ月も特訓を受けていたというのですから、見上げた役者根性といえます。
時々不自然に空を飛ぶシーンもありますが、マトリックスばりのアクションシーンもあるので、2つの映画の共通点を探しながら鑑賞するのもおすすめです。
エンジェルが銃を使わずに戦う理由
敵役は銃を乱射させても、エンジェルたちは銃を全く使用しません。
続編の「チャーリーズ・エンジェル フルスロットル」では、なんと銃を使用した経験を持つ過去のエンジェルの存在が明らかになり話題となったほど。
ではなぜ今回の映画ではエンジェルたちは銃を使用しないのでしょうか。
これはプロデューサーのドリュー・バリモアが銃所持に反対しているためです。
彼女は2016年のフロリダ銃乱射事件に際しても、自らのSNS上で哀悼の意を表明しています。映画界のセレブには反対派が多いようですね。
ドリュー個人の思想が理由なのですが、銃がなくても自らの腕と知恵で闘うというエンジェルのスタンスが結果的に観たあとの気分を爽快にしています。
エンジェルたちは警官でも殺し屋でなく、あくまで探偵として依頼を解決する潔さが大ヒットの一因かもしれませんね。
エンジェルたちの魅力
エンジェルたちの前職
TV版「チャーリーズ・エンジェル」では、エンジェルたちは基本的に警察官だった女性をチャーリーがスカウトしてくるという設定です。
しかしこの映画版では、彼女たちはどうやら警察官ではなかった様子です。
アレックスは宇宙飛行士で、ディランは軍に所属していたたようですが、最もユニークなのはナタリーでしょうね。
なんとナタリーはクイズ番組の連続チャンピオンだったのです。
しかも賞金総額は数千万円単位ではないかと推測されます。
続編の「チャーリーズ・エンジェル フルスロットル」ではナタリーはポンと家を買っていますが、クイズ番組で荒稼ぎしたおかげかもしれませんね。
エンジェルたちの欠点はむしろ魅力
この映画の魅力は、なんといってもエンジェルたちが普通の女性としても生き生きしていることでしょう。だから欠点も存在します。
まずアレックスは料理下手。手作りマフィンは恋人にも仲間にも投げ捨てられていますので、よほど不味いのでしょう。
ナタリーはダンスの趣味が時代遅れという設定。「ナウい」「イカしてる」とボーイフレンドに死語で褒められているのが微笑ましいですね。
ですが、彼女たちはそんな自分の欠点に気付いてさえいません。ただ自分らしくあるだけなのです。
そんな彼女たちのピュアな可愛さもまた、この映画の魅力といえるでしょう。
チャーリーの素性も明らかに?!
この映画の画期的な点は、今まで正体が分からなかったチャーリーの姿を垣間見せたことです。
果たしてチャーリーはどういう人物なのでしょうか。