チャーリーにとってこの旅は父親の遺産をめぐる反論からはじまりましたが、最後には兄レイモンドと一緒に暮らす権利への主張と変わりました。
チャーリーの保護者としての権利を問う審議で、マーストン博士はレイモンドにとって一番よい方向を探ります。
社会での適応が可能であるかどうかそして、レイモンドが何を本当に望んでいるかの「意思確認」することです。
レイモンドに意思が芽生えたシーン
1.チャーリーと一緒にいたいのか。
2.君はそれを望むか。
3.チャーリーと一緒にいたいのか再確認。
引用:「レインマン」/配給会社:ユナイテッド・アーティスツ
1と2ではレイモンドは「あぁ」としか応えなかったレイモンドですが、3回目の問いかけでいった言葉が「チャーリーと一緒に暮らす」でした。
レイモンドはチャーリーと過ごした数日間で戸惑いがありながらも、一緒にいたい存在に変わったことがわかります。
レイモンドがチャーリーを弟と承認できたシーン
チャーリーとロサンゼルスで暮したいのか。
病院にも帰りたいのか。
弟といるか病院に帰るか、どちらか選らばなければならない。
引用:「レインマン」/配給会社:ユナイテッド・アーティスツ
この質疑応答からわかったことは、レイモンドの心は安息をもとめながらもチャーリーへの愛着で葛藤したことです。
それはチャーリーのことを弟として認知し、かけがえのない存在と理解した瞬間でもありました。
「弟といて病院に帰る」
「病院に帰って、チャーリーと暮らす。」
「チャーリーと病院に帰る」
引用:「レインマン」/配給会社:ユナイテッド・アーティスツ
レイモンドにとって病院が安心できる場所であることには変わりはありませんでした。
その反面、病院に戻れば弟と別れ別れになってしまうことも理解し、戸惑う気持ちや寂しさのような感情がレイモンドに芽生えたようでした。
医師の見解と荒療治
医師は自閉症というものは劇的な変化の可能性は薄いとチャーリーにいいました。
しかし、病院での閉鎖的で決まったルーティーンの中では上書きされなかったレイモンドの記憶が、旅によって書き換えられたのが事実です。