いつも生徒の気持ちに寄り添ってきたハイネだからこそ、すぐに生徒の気持ちを理解し寄り添うことができたのでしょう。
実際、生徒の気持ちをすぐに理解できる教師は、現実でも生徒に慕われることが多いです。
生徒自身が問題を解決できるよう導く
映画の中で、ハイネは協調性のない双子の教育担当に任命されます。
ハイネは自分の生徒である王子たちと双子の折り合いが悪いことを認識しつつも、直接的な介入はせず、自分で問題を解決できるよう導いていました。
これは生徒たちを思い通りに操ろうとするのではなく、生徒たちを信じて成長を見守れる教師だからこそできる教育方法です。
生徒たちの自主性を尊重しつつ、彼らに気付きを与えることができるハイネの教師像はまさに理想だといえます。
文部科学省が求める理想の教師像とハイネの共通点
ハイネの王室教師としての姿を振り返ってきましたが、ハイネの教師としての才能は現実世界でどれだけ通用するものなのでしょうか?
ここでは、文部科学省公式ホームページの「あるべき教師像の明示」という項目に挙げられている教師に求められる要素を参考にしてみましょう。
実際にハイネにどれだけ備わっているのか確認していきます。
教職に対する強い情熱
これは子供に対して確かな愛情や責任感を持っているかという項目です。
ハイネは王室教師に任命されてから一度も途中で子供たちを見放したことはありません。
ある理由から王宮を離れたこともありましたが、その時さえも生徒である王子たちの行く末を案じていました。
愛情や情熱、責任感に関しては十分に備わっているといえますね。
教育の専門家としての確かな力量
教育を行う上で必要となる様々な知識や能力がきちんと備わっているかという項目においてはどうでしょうか。
まれにみる秀才であるブルーノに勝るほどの学力と次期国王候補たちを立派な王子に育て上げた指導力が、ハイネにはあります。
一筋縄ではいかない教育現場で、様々な個性を持つ王子たちと向き合ってきたハイネの力量は、十分に教育の専門家に値するものです。
総合的な人間力
教師としてというよりも、一人の人間として望ましい人格が備わっているかという項目です。
ハイネには物事の本質も見抜く力や弱い立場の者に寄り添う共感力が備わっています。
また、円滑なコミュニケーション能力と協調性を持ち、国王の信頼まで勝ち取るほどの人物であるハイネ。
彼なら実際の教育現場でも、申し分のない人間性を発揮できるでしょう。
参考:http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo6/gijiroku/attach/1377481.htm
まとめ
ここまで【劇場版 王室教師ハイネ】からみる、ハイネが王室教師たりえた理由を考察してきました。
彼の豊富な知識と尊敬すべき人間性を兼ね備えたハイネは、まさに理想の王室教師といえるのではないでしょうか。
その証拠に、劇場版でも問題を抱えた双子の王子を見事に救ってみせました。
一切の偏見を持たず、生徒ひとりひとりの成長を尊重するハイネだからこそ、次期国王候補たちの教育係に任命されたのです。
彼の言動は、現実世界の教育的観念から見ても興味深いものがありますね。
ハイネの指導や教育方針に注目しながら、もう一度【劇場版 王室教師ハイネ】を観てみると、また一味違った楽しみ方ができるのでおすすめですよ。