旧型ロボットはUSRへ接続されておらずヴィキの計画ではなくロボット工学三原則を遵守するため、ヴィキにとっては邪魔な存在だったのです。
感情を持たない人工知能は目的を達成するためには、どんな手段でも同族でも破壊してしまう恐ろしさを伝える印象的なシーンとなりました。
サニーが丘の上に立っていた意味とは
「ミシガン湖と、その丘に立つものがロボットを解放する。」
引用:アイロボット/配給会社:20世紀フォックス
スプーナーとともに目的を達成したサニーは目的を失い、ミシガン湖のコンテナ群へ向かい自身が夢で見た光景へと直面します。
NS-5として唯一無二の能力を持ったサニーは、コンテナへ収容されるNS-5達の命運を託されたのです。
ヴィキに利用され人間達から危険とみなされ、これから利用されることなく隔離される予定のロボット達。
そのロボット達を生かすのか、破壊するのか、人間達と共存していく道を探してゆくのか。
全ロボット達の命運は全てサニーという孤高の存在に委ねられた、という意味を表したシーンだったのではないでしょうか。
NS-5が彼から受け取ったものとは
物語終盤NS-5達はコンテナへ戻る中、丘の上にサニーが現れます。
コンテナへ戻ろうとするNS-5達にはサニーという存在がどのように映ったのでしょうか?
そして、NS-5達がサニーから受け取ったものとは一体なんだったのか考察してゆきます。
役目を果たした後の「自由」
ロボット達は人間に造られ人間の意のままに動かされていました。
またヴィキからは人間制圧のコマのように扱われ、時には火の中へ飛び込むような指令もあったほどです。
感情と使命を持って造られたサニーに映るNS-5達は、可哀想な存在に映ったのではないでしょうか。
生き残り、役目を終えたNS-5達にサニーは自由を与えたかったのだと考えられます。
自由を手に入れたロボットの未来
人間とヴィキから解放され自由を手に入れたロボットですが、サニーと同様に目的や使命を失ってしまいます。
しかし、ロボット達は幸運にも人間と同様に心を持ち学習さえすれば、自分で考え行動できるリーダーを得る事ができたのです。
これからは協力して社会を作るも壊し合うのも良い意味で全てが自由になりました。
丘の上に立つ1台のロボットを見つめ、NS-5達は異変を感じながらもサニーを見て希望を見出したのではないでしょうか。
撮影時にはウィルと同じスタジオで撮影していた!
劇中サニーはフルCGで描かれているのですが、ウィルとサニー役は同じスタジオで撮影をしていました。
アクションや演技をともに行い、後からCGへ置き換える手法を採用しています。
そのためカットの切り返しの少なさや芝居の自然さにも注目です。