なりゆき上サムの弁護士を請け負うリタでした。リタは夫や子供との関係に悩んでいましたが、このチョイスで多くの大切なものを得たでしょう。
サムとの関わりの中でルーシーへの愛の深さや優しさを知り、リタも人生の「微調整」しはじめて自らの悩みも打開への道がひらけたのです。
リタはサムの真の優しさを知りそれによって救われ、「離婚」というチョイスに導かれて最愛の息子との生活を得ました。
里親ランディが“チョイス”した決断のあと
ルーシーの里親候補のランディも愛情深い女性です。
血のつながりのないルーシーに不自由のない暮しと教養を与え、ルーシーの意思も尊重し辛抱強くルーシーの心に近づこうと努力をする人です。
一方、サムもランディの家で暮すルーシーを観察する間に、ルーシーには母親も必要だと気がついたのでしょう。
そして、ランディがルーシーをサムに返すとチョイスしたことで、ルーシーにとって最善の親子の形が浮き彫りになっていきました。
すべての「チョイス」が「いいチョイス」だった!
2羽は長い間、静寂の中にいました。
「僕たち 姿は違うけど・・・」
「気持ちは一緒だね」と、フリッター
「気持ちは違ってもよく似てる」と、ピップ
「とっても不思議だね」
引用:「アイアムサム」/配給会社:ニュー・ライン・シネマ
ルーシーをコウモリに例えるなら、その周りの人々は同じ気持ちを持った人であったり、求めるものが同じ人だったということです。
サムとルーシーがチョイスしたものはたくさんハプニングをおこしたけど、それがなければ二人とも引き裂かれたままでした。
良き隣人アニーの存在
彼女がいなければ赤ん坊のルーシーを育てるのは無理でした。ルーシーはアニーの弾くピアノを聴いて育ったので情操教育にもなっていたでしょう。
子育てバイブルはビートルズと映画
サムはアニーからビートルズの曲やエピソードを聴いてきましたが、それが子育てのベースにあったことはラッキーだったと思います。
また、映画マニアだったことが子育てのヒントになって、子育てに行き詰まり悩める母にも救いになるでしょう。
「いいチョイスだね」が実現
すべての「チョイス」のおかげでリタ親子は幸せに向かい、ランディはルーシーの養母となり、ルーシーはランディという養母も得ました。
とても不思議なめぐりあわせによって、ルーシーは父親サムと暮しながら養母も得るという「理想の親子の形」ができたと思います。
人は一人きりでは生きていけない
人はとかく外見だけで人を判断したり、障害のある人を偏見の目でみることもあります。
しかし健常者であっても完璧な人なんておらず、時に人々の協力や親切なくしては幸せはないということがわかりました。
また、「親子の幸せ」の形は親子の数だけあって、何が正解かなんて一緒に暮らしてみなきゃわからない。