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2004年に公開された、劇場版コナンの第8作目。
怪盗キッドが登場する映画としては、世紀末の魔術師に続いて2作目となります。
これまで劇場版を務めたこだま兼嗣監督から替わり、山本泰一郎監督が初めて担当しました。
この映画にだけみられる要素などもあり、面白いポイントがいくつもあります。
ここではキッドを中心にしながら、その見どころを解説していきます。
探偵と怪盗 二人の対決に注目
まず、映画のアバン部分で注目したいところがあります。
奴との決着はまだついていない。探偵の名に懸けて、今度こそ奴を捕まえてやる。
引用:銀翼の奇術師/配給会社:東宝
コナンからキッドに対する宣言です。
探偵として、相手の実力を十分に認めていることの表れと理解できます。
本編の前から、二人のライバル関係がはっきりと示されていることを押さえてみていきましょう。
キッドはなぜ劇場に現れたのか?直接対決の行方
予告状で示すこと
キッドは実行に及ぶ前、必ず予告状を送ります。
暗号を解かせ、厳しい警備をかいくぐり目標を達成する。
まるでゲームを楽しむような行動ですが、それが彼の怪盗としてのポリシーです。
しかし、今回のストーリーにおいては疑問も生じます。
暗号は「飛行機の中で宝石を盗む」という犯行予告を意味していました。
だとしたら、なぜキッドは劇場に現れたのでしょうか?
新一が二人?その目的
コナンの推理通り、失敗したと思わせて油断させ、飛行機での犯行を狙うということは確かでしょう。
しかし、新一に変装して現れた理由の説明にはなっていません。
劇場で盗むつもりがないのなら、わざわざ関係者に紛れる危険を冒す必要はないはずだからです。事実、蘭には疑念を抱かれる一幕もありました。
これは無駄とも思える行動にも見えますが、実は有効に働く相手が一人だけいます。それは誰か。
新一本人です。
変装が上手すぎて誰にも気づかれないのですから、新一(コナン)がその場にいなければ、新一に変装する意味すらないのです。
これは、キッドからもコナンに挑戦状を突き付けるためだったとみることができるでしょう。
火花を散らす二人のバトル
屋上から落ちたと見せかけてコナンは、追って来たキッドを捕獲しようとするも失敗します。
その際、麻酔針を間一髪かわし、驚きつつも不敵に笑うキッド。