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ダイハードシリーズの3作品目となった「ダイ・ハード3」は、ド派手なシーンが盛りだくさんのアクションムービに仕上がっています。
特にスタントや爆破のシーンは圧倒的。観る人の目を釘付けにするほどのド迫力です。
悪党サイモンが仕掛けるゲームに翻弄されるマクレーンですが、何とか無理難題を乗り越えていきました。
そしてマクレーンの居場所を教えてくれた薬瓶のヒントとはいったい何だったのでしょうか。
今回は各シーンにみられるトリックを解説するとともに、船に爆弾を仕掛けた理由など、マクレーンや宿敵サイモンの心情について考察します。
不運な男、マクレーン
妻子と別居していた影響は?
ニューヨーク市警の刑事マクレーンは妻子と別居していて、堕落した生活をしていました。
刑事でありながら酒浸りの日々を送るマクレーンですが、その背景には別居という受け入れがたい現実があったのでしょう。
とうとう酒の飲み過ぎで停職の処分が下されていたのです。
冒頭でも酒を飲み過ぎたあまり二日酔いをしていましたね。愛する妻子と会えず、身も心もボロボロだったに違いありません。
マクレーンを知るコッブ警部の言葉からもマクレーンの姿をうかがい知ることができます。
マクレーンのバカにそんな価値はない。(中略)完全なアル中の二歩手前だ。
引用元:ダイ・ハード3 配給会社:20世紀フォックス
これは単なる悪口でしかありませんが、マクレーンの状態を的確に表しているといえるでしょう。
アルコール中毒はお酒がないと禁断症状が出て日常生活に支障をきたす病気ですから、マクレーンの精神状態はそうとう悪かったと考えられます。
突然始まった命令ゲーム
サイモンと名乗る犯人は警察に電話し、マクレーンを指名します。そして突然命がけのゲームが始まるのです。
なぜサイモンがマクレーンを指名してきたのか、ここではそんな疑問が生まれたことでしょう。
しかしこの疑問は物語が進む連れ、衝撃的な事実によって解消されます。
サイモンが仕掛けたゲームの内容は、ふざけたなぞなぞのようなものばかり。それなのにいつもマクレーンは危険と隣り合わせです。
サイモンがマクレーンを弄んでいることから、マクレーンに敵意を持っていることは明白でしょう。
ただ、この事件をきっかけにこれまで数々の事件を解決してきたマクレーンは、徐々にその姿を取り戻していきます。
通勤ラッシュに30分で移動する方法とは?
30分後には地下鉄が爆破してしまう!
この爆弾の情報が偽物であり、さんざん振り回されたマクレーンは我慢の限界を迎えたのでしょう。
サイモンが仕掛けた爆弾が偽物であることが分かったあと、マクレーンは再びサイモンに電話します。
ただ本物の爆弾は別のところにあったのです。
タクシーを奪ったマクレーンとゼウスは慌てて目的地へ向かいますが通勤ラッシュで到底たどり着きそうにありません。
そこでマクレーンが思いついたこととは…。
セントラルパークを突っ切ればいい
普通のルートを通っていては間に合わないことは明白です。爆発を回避するためにマクレーンは次のようにいいます。
パーク・ドライブを通るなんて言ってないぜ。“パークを通り抜ける”って言ったんだ。
引用元:ダイ・ハード3 配給会社:20世紀フォックス
そう、マクレーンはセントラルパークを突っ切って目的地へ向かうことを提案するのです。
もちろんここは公園なので、車が入ることはできません。
さらにはセントラルパークには散歩やジョギングを楽しむ多くの人たちがいます。
そんな中マクレーンはクラクションを鳴らしながら人混みを押しのけて、目的地へ向かうのです。
こんな行動からも、マクレーンの大胆な性格がうかがえますね。
そして何が何でもこの爆弾を爆発させるわけにはいかない、こんなバカげたゲームは終わりにしなければならないと思ったのでしょう。
ちなみにセントラルパークを知らないという方もいらっしゃるかもしれません。
セントラルパークはニューヨークのマンハッタンにある、実在する公園で都会のオアシスとしてニューヨークの人々に親しまれています。
東京でたとえるならば代々木公園といったところですね。