恐ろしい女性ですが、裏切りをバレなければ平気と考える瞬間は誰にでもあるので人間らしいともいえます。

アマの二面性

  • 普段は明るくルイに忠実。古着屋でアルバイトをしており、ルイに依存して生きるタイプでもない。
  • 一度怒り出すと相手を殺害するまで止まることがないほどの暴力性を秘めている。

まるで子供のようにルイに従うアマ。二人の場面は恋人というより親子に見える時もあります。

そんなアマの持つ暴力性は、彼の持つ明るさや優しさの巨大な反動なのかもしれません。

シバの二面性

  • 近寄り難い外見をしているが、人体改造について独自の哲学を持つなど理知的な一面を持つ。
  • 極度のサディストでSMプレイを好み、殺人衝動があることも臭わせている。

明らかに堅気に見えないシバですが、人体改造の優れた技術を持つことから高い知性と勉強家の一面が垣間見えます。

人体改造への行き過ぎた探求心がシバの心に狂気を生んだのかもしれません。

二面性の意味とは

強烈なラブシーンやビジュアルに隠れがちですが、人間には誰でも多かれ少なかれルイたちのような二面性があります。

各人がそれを抑えきれなくなった結果、運命の歯車が狂っていくのですがそれは誰にでも起こりうることです。

恐ろしい部分、怠惰な部分、優しい部分、そうしたものを全てひっくるめて人間とはどういう存在なのか?

蛇にピアスではそのことを真っすぐに描き出しています。

映画のラストシーンの意味するもの

ルイは何故うずくまった?

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映画の最後、舌のピアスを抜きアマからもらった贈り物を自身に取り込み、刺青に眼を入れ再び東京の街を彷徨いはじめるルイ。

そして、突然街中でうずくまる彼女の姿で終わる映画。この場面については「ルイが妊娠していた」と考えられます。

ただ、そうだとしてもそれがアマの子どもなのかシバの子どもなのかはわかりません。

アマを失った喪失感からうずくまっただけとも解釈できます。

もし妊娠だった場合、これまで奔放に生きてきたルイはこれからはその生き方ができなくなりました。

アマの子どもなら父親は殺人犯でこの世にいない。シバの子どもだったとしてもシバもまた殺人犯の可能性があり普通には生きてはいけない。

殺人こそしていませんがこれまでの行いのつけがルイにまわってきたとも考えられます。

ラストから伝わるメッセージ

人生が楽しくなる「因果の法則」 (2020121120)

人間の人生において、自分の行いは必ず自分に跳ね返ってくるものです。

だけどそれは当然で、私たちはそんな世界の中で生きていかねばなりません。

生きる意味を探し続けながら。

傲慢で恐ろしくて、だけど弱くて悲しい人間という生き物を描き切った蛇にピアス。

我が儘さを持った登場人物たちを受け入れられるようになった時に他人に対して今までよりも優しくなれるような、そんな作品です。