第②の人生
ニモ:「ボクは泳げないんだよ」
アンナは友達の誘いを断って黙ってニモの隣りに腰かけ関係を縮めます。
引用:ミスター・ノーバディ/配給:パテ
第①の人生では34歳までアンナとの関わりがないまま過ぎます。第②の人生ではアンナとの関係が深まりながらまた、分岐していきます。
思春期のニモと母の関係
日頃、忙しい母はニモのことにあまり関わっていませんでした。ニモは関心を引こうとたびたび自殺のまねごとをします。
そんなある日、母親はつきあっている恋人を家に招きますが、ニモはその恋人に「自動車事故で死ぬ」と予言をしてしまいます。
ここでまた人生の岐路が分かれます。
- 第③の人生:恋人は事故に合い死亡説(仮説)
- 第④の人生:恋人は事故に合わなかった
アンナとの同居生活そして別れ
まず、第④の人生では母親の恋人は事故に合わないので、彼の連れ子アンナとともに同居することになり秘密の関係ができます。
そして、第③の人生でアンナで父親が死亡する仮説を立てると、2人は同居はしませんが普通の恋愛関係は続きます。
のちに2人は結婚し34歳の時点で男女2人の子供に恵まれたとわかるシーンがあります。
ニモ15歳「父の元に残る」選択
父の元に残る選択をしたニモの人生には、青い服のエリースと黄色い服のジーンとのなれそめに繋がっていきます。
ニモは半身不随の病気になった父を介護をしながらバイトをして生計を立て、SF小説を書くそんな生活の中でエリースに出会います。
エリースに告白の手紙を渡しに行った朝
エリースは片思いのボーイフレンドにフラれ情緒不安定になっており、ニモはそんなエリースの気を引こうと火星の話しをします。
エリースは自分が死んだら遺灰を火星に撒いてと言いニモは約束をします。ニモはエリースに自分の気持ちを書いた手紙を渡しに行きます。
- 第⑤の人生:エリースにふられしバイクで暴走し濡れた枯葉でスリップし事故に合い死亡(仮説)します。
- 第⑥の人生:バイクのスリップ事故で寝たきりの植物状態(仮説)になります。
- 第⑦の人生:エリースに手紙を渡しエリースを守ると誓い結婚します。式の帰りに不慮の事故でエリースは死亡します。
- 第⑧の人生:エリースと結婚し3人の子供をもうけます。ニモはコピー機会社の重役になりますがエリースはうつ病で苦しみます。
- 第⑨の人生:エリースは1度、ニモの気持ちを受け入れたものの結局はニモをふってしまいます。
ジーンとの結婚は「仮面生活」
第⑨の人生でエリースにフラれたニモは「運命を偶然に任せない」と次のダンスパーティーで最初に踊った女の子と結婚をすると宣言しました。
それが黄色い服のジーンです。この時、いくつか誓いを立てその中でプールを作り泳げるようになるは絶対に実現すると決めます。
第⑩の人生はジーンとの結婚生活です。
ニモは愛のない結婚生活から逃げ出し空港で別人になりすましたことで射殺されてしまいます。まるでジーンの復讐のようです。
ニモ34歳の選択とその後
2092年の記憶を遡る催眠療法はニモが医療施設へ来たという34歳から遡ります。34歳から118歳までは医療施設にいたことになります。
時系列が交差し複雑するのでここで、ニモの髪型や装飾の特徴をおさえておくとわかりやすくなると思います。
- エリースとのニモ:メガネの縁が太目で髪型は少し長め
- ジーンとのニモ:裸眼で髪型は短髪の七三分け
エリースとの第⑦の人生
火星でエリースの遺灰を撒く約束をはたしたニモは、宇宙輸送船に戻ると科学者になっていたアンナと再会しますがお互いのことは忘れています。
宇宙輸送船は宇宙嵐にあい破壊され2人共死亡してしまいました。これはエリースがいなくなったことでこの人生の終了を意味します。
エリースとの第⑧の人生
ニモはコピー機会社を辞めてまでエリースを献身的に守ろうと努力しますが、エリースは男への未練からニモと子供を捨て家をでていきます。
まるで、ニモの母親のようです…。
小説の中で火星に向かう輸送船が破壊され死亡するシーンを書き上げたのは、エリースとの約束を果たす目的が無くなった意味なのでしょう。
泳げるようになったニモ
火星に向かう途中で死亡したシーンを書き上げたニモの部屋の中は水で充満してきて、いつの間にか水没した車の中のシーンになります。
そこから脱出し必死になったおかげでニモは泳げるようになりました。しかし光が見え抜け出すとそこはバスルームでやはり射殺されるのです。
つまりニモもまた母親と同様に退屈が理由で家族を捨てました。射殺で死亡するシーンは裏切りの結末を象徴するようでした。
最愛の女性「アンナ」との人生
結論からいうとニモが1番愛しているのはアンナです。そして、アンナもニモのことを心から愛しています。