出典元:https://www.amazon.co.jp/dp/B00012T3SM/?tag=cinema-notes-22
スティーブンキング原作のミステリースリラー小説を実写化した映画「ミザリー」。
アニーの狂気が小説家ポールを追い詰めていくミステリーの名作です。
ここでは、アニーの不可解な行動や心理状態から、ミザリーに固執する心理状態を考察してみました。
主演のキャシーベイツさんは、この映画でアカデミー主演女優賞、ゴールデングローブ主演女優賞を受賞。
引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/ミザリー
鬼気迫る演技は世界中の映画ファンを魅了したのです。
ミザリーに固執するアニーの真意
小説ミザリーに固執するアニーは、自分の思い通りになる架空の世界へのあこがれに取りつかれたのではないかと思われます。
小説世界に入り込み没頭するときだけは、自分の悲しい過去も、自分の異常な精神状態をも忘れることができるのです。
ロマンス小説ミザリーへのあこがれ
ポールの描く小説ミザリーはロマンスあふれる人気シリーズです。
幸せな恋愛を経験したり、子供に恵まれたりするミザリーの人生は、アニーとって眩しくて夢あふれる世界でした。
アニーはミザリーに感情移入し、まるで自分の化身が理想的な幸せに包まれているように妄想したのでしょう。
現実社会の悲しい過去を忘れ空想の世界で夢をかなえようとしていたのです。
作者ポールが最新作でミザリーに死が訪れる設定にしたことで、アニーは自分の幸せな世界が破壊されると思い込んだのでしょう。
突然憤慨しポールに対して異常な行動を取る原因は、自分の化身から幸せが奪い取られたことへの怒りだったのかもしれません。
アニーは自分の境遇に劣等感を抱いていた
アニーは自分のことが好きになれずに、生まれ育った環境に劣等感を抱いていたと思われます。
幸せなミザリーは、アニーとは真逆の境遇で、アニーはミザリーの境遇にも強いあこがれをもったのです。
小説に没頭しすぎて、自分を取り巻く環境と妄想の判別ができなくなったのも、異常なアニーの行動の要因なのでしょう。
ミザリーにもポールにも依存し執着するアニー
アニーはミザリーの世界を独占したいと執着するあまり、作家ポールも自分のものにしたくなったと考えられます。
最初はポールの才能を崇拝するだけだったのが、彼のすべてを手に入れたいと考えはじめたのです。
ポールに対するストーキングや、彼の身辺をすべて調べ上げるなど度を越えた行動にアニーの本心があらわれています。
ミザリーに依存するアニーの異常な行動と心理状態
ミザリーに依存するアニーの行動や言動は極度の精神異常と思われます。依存症の他にも発達障害などの兆候も表れているのです。
アニーの異常な行動の原因を考察してみました。
支配関係依存症のアニーは幼少期の虐待がトラウマになっている
アニーは重い依存症だと思われます。ポールに対する支配関係依存症です。
対象を自分の思い通りに支配したいという欲望が狂気的な行動に発展してしまったのでしょう。
支配関係依存は、学生時代にも看護師になってからも彼女に付きまとい、数々の殺人事件も引き起こしたのです。