カティアへの気持ちが冷めたかもしれません。後ろ髪をひかれながらでもアメリカに帰国したかもしれないのです。
あの電話は、ルーカスの中にあった少しの心の迷いを吹っ切って決断するきっかけになったのです。
ルーカスの愛と死
アメリカに帰ってしまえばよかったのです。ルーカスも瞬間的にはそう考えたのではないでしょうか。
カティアとの愛と自分の命を天秤(てんびん)にかけた時、ルーカスにも少しの迷いが生じたと思われます。
なぜルーカスはカティアの元に戻ったのか
ルーカスはカティアのことが心配だったのです。
偽のダイヤに気が付いたロシアンマフィアは、素性のわかっているカティアにルーカスの行く先を問いただすでしょう。
カティアが正直にルーカスの行方を話すはずはありません。何も話さないカティアが被害にあう可能性もあるのです。
カティアを守るためにルーカスはアメリカに帰国せずにカティアの元へ行ったのです。
ビジネスパートナーのピョートルの行方についても気になっていたのだと思われます。
生きていれば、ロシアンマフィアはまだ偽ダイヤに気が付いていないと判断できるのです。
愛するがゆえに別れを選んだルーカスは死を覚悟する
ピョートルは何者かに殺害されていました。
ルーカスは、カティアを守るためには、自分が決着をつけるしかないと考えたのでしょう。
武器は別れ際にカティアの兄から渡されますが、使い方を熟知しいていても相手が悪すぎます。
ルーカスはカティアとの永遠の別れと死を覚悟しました。
あらわれたのは、ヴォルコフの手下パヴェル。ルーカスはロシアンマフィアが偽のブルー・ダイヤに気づいたと察します。
あえなく銃殺されるルーカス。
ルーカスはカティアを守るために命を懸けました。
カティアへの愛は、死の恐怖をも超越した悟りの境地までルーカスを案内したのです。
まとめ ブルーダイヤモンド
本物のブルー・ダイヤモンドは、出会う確率が10万分の1といわれるくらい希少でめったに目にすることがないそうです。
劇中にでてきたブルー・ダイヤは約1ダースの偽物と、ひと粒の本物でした。
この、ひと粒の本当のブルー・ダイヤは、ルーカスのカティアに対する本物の愛を象徴しているようです。
他の1ダースの偽物は、今までルーカスが経験してきた旅先での多くの不倫相手にたとえられます。
ただひとつの希少な愛のために、ルーカスは命を懸けたのです。