そのため、この飛行石を「力を秘めた結晶」のまま地中から取り出すのはラピュタ人とよばれる特殊能力をもつ人間のみが可能であり、それゆえラピュタをつくりだすことができたとされています。
また、この石のモデルになった「飛行石」は宮崎駿監督が少年時代に夢中になったといわれる作品「砂漠の魔王」の中にも同じ名前で登場するそうです。
この石は、監督が少年時代に夢中になった作品からも大きな影響を受けていることを知ることができます。
強烈なインパクトを与える悪役「ムスカ」
【天空の城ラピュタ】の作品中で悪役として強烈なインパクトを与えつつ、ストーリーの展開に欠かせない存在として描かれているのが「ムスカ」です。
作品中ではシータとのつながりをくみ取れますが、謎の多い存在でもあります。こちらではその「ムスカ」の謎について迫ってみましょう。
まず「ムスカ」は「ロムスカ・パロ・ウル・ラピュタ」が本名であると設定されています。
名前の中にある「ウル」という言葉は「王」を示すとされており、シータの一族とムスカの一族は同じ王家であったということになるのです。
ムスカのラピュタ崩壊の行方は「地上で生き延びた」といわれることもありましたが、実は本作品のシーンに崩壊するラピュタ城やロボット兵とともに落ちていくムスカが描かれています。
そのため、おそらくムスカはラピュタの崩壊とともに亡くなったと推察できるでしょう。
ラピュタ人が城に戻らなかった理由
神秘的で美しい光景が広がるラピュタであるのに「シータとムスカの先祖のラピュタ人はなぜ城から離れて戻らなかったのか」と疑問に感じる人もいることでしょう。
まず、ラピュタ人が城を離れた理由としては原因不明の疫病が蔓延したため「生き残る術」として地上に降りたとされています。
そして、長い時を経てもラピュタ人がラピュタに戻らなかった理由としては「地上の大自然は億万の宝物にも勝るもの」と考えていたと言われているのです。
このラピュタ人に関する謎にも「地球の自然の偉大さとそれを守るべきなのは人間である」という宮崎駿監督の深いメッセージが込められているようにも感じます。
【天空の城ラピュタ】を新たな視点で楽しもう!
今回は【天空の城ラピュタ】に隠された秘密や謎について詳しくご紹介しましたがいかがでしたか?
何度鑑賞しても飽きない魅力を秘める作品ですが、こちらでご紹介した内容にも注目しながら、ぜひ新たな視点で【天空の城ラピュタ】をより楽しく鑑賞してみてください!