序盤この二人はいろいろな武器を回収するために、殺りくを繰り返していました。
ゲーム序盤にこの二人に遭遇しないだけでも、かなり高確率で生き残ることができるでしょう。
平和主義・殺りく主義・自殺
生徒の行動を累計すると大きく「平和主義」「殺りく主義」「自殺(仲間割れ含む)」に分けられると思います。
七原や中川、川田はこのうちの平和主義者だと思われますが、この行動パターンは大体均等な割合です。
そう考えるといかに殺りく主義者に会わず、グループを組んで平和に過ごすかが大切なこと。
仲間割れをせず(三人なので仲間割れしにくい)、殺りく主義者に遭遇しながらもゲーム経験者の川田に守られる二人。
七原や中川が生き残る可能性は、かなり高かったと言えるでしょう。
運営キタノの存在
このゲームで最もつかみどころがなく、不気味な存在なのがキタノでしょう。
川田の計らいにより、死んだと思っていた七原と中川がキタノの前に姿を現します。しかし、どうやらキタノはそのことを知っていたようです。
お前「ら」と無理心中
キタノが自分が描いた絵を見せる前、このように語りました。
いっそのことお前らとな、無理心中しようと思って
引用:バトル・ロワイアル/配給会社:東映
キタノはこの後中川と無理心中することを発言しますが(これは本意でない、後述しています)、その前にはお前「ら」と発言します。
複数形で表現しているということは、キタノは川田、中川、七原の三人が生きていることを知っていたのです。
黒板の名簿
川田が一人でキタノのところにたどり着き話は進みます。その時の黒板には、ゲームに参加している城岩学園の生徒の名簿が並んでいました。
死んだとされる生徒には、赤いチョークで線が引かれています。
しかし三人とキタノが会っているシーンで、赤いチョークが三人分引かれていませんでした。
もちろん赤いチョークが引かれていないのは「川田章吾」「七原秋也」「中川典子」です。
これはキタノは3人が生き残っていることを知っている何よりの証拠でしょう。
当て馬の川田
川田がキタノのところにやって来た時、キタノは川田に対してこのような言葉を投げかけます。
委員会にハッキングして、データ盗んだ奴がいたな。三村じゃなくてお前だったんだ。慶子ちゃんの敵討ちか?そのためにゲームに参加したんだろ?
引用:バトル・ロワイアル/配給会社:東映
川田は自身がゲームに参加させられた理由を「当て馬」と表現します。
さらに、キタノも慶子の敵討ちとして川田が参加していることを予想していました。
このことから、キタノは川田の敵討ち、つまり運営まで川田がやってくることを予想していたのです。
その川田に七原と中川がくっつくことで、最後まで三人が生き残ることを予知していました。
そう考えると、運営側が手を貸していないにしても、何かしらの手引き(中川にはしている)があったとしてもおかしくありません。
キタノの中川に対する想い
キタノが中川のことを特別視しているシーンが随所に見られます。
- 中川が作ったクッキーを大事そうに食べる
- 中川に傘を渡す
- 生徒が授業をボイコットする中で中川だけは授業に出る(ただ遅刻しただけ)
- 中川の夢に登場
キタノのこれらの行動や出来事から、キタノは中川に対して特別な想いを持っていたと思われます。
それは善意というよりは、好意に似たようなものが感じられました。
とくにクッキーに関して、自衛官の手を制止してでも自分のものにしておくシーンにその想いの重さを感じます。
そんな中川が死ぬことは、覚悟はしていてもキタノとしては見たくない光景でしょう。
だからこそ、中川が生き抜くことのできる状況を運営側から作り出したのかもしれません。
中川への好意と絵の真相
映画終盤のキタノの絵に不気味さを覚えた人も多いはずです。あの絵には一体どのような意味が込められていたのでしょうか。