マークには「絶対的な正しさを持てない大人」の象徴として位置付けられています。

性への想像力がない男子

本作で物議を醸したのはケイラに欲情するエイデンやライリーでした。

中学生男子のリアルは確かにこのように性に関することばかり妄想する生き物です。

しかし、彼らが歪なのは性の知識はある癖に安易に実行しそうになるところにあります。

特にエイデンなどは彼女に全裸の画像を要求したり、オーラルセックスを要求するのです。

これもネット文化で育った若者の怖い一面ではないでしょうか。

性への知識はあるのに、それを実行する際にどれだけのリスクがあるかに考えが及びません。

こうした少し考えれば分かる想像力の欠如もまたエイデン、ライリーに象徴されていました。

ネット依存症

インターネット・ゲーム依存症 ネトゲからスマホまで (文春新書)

そして何より本作全体に共通しているのはケイラに象徴されるネット依存症にあるでしょう。

ケイラは”学年で最も無口な子”という不名誉な称号を貰いますが、ここにネット依存症の本質があります。

それは現代社会で特に若者同士がデジタル機器を介してしか繋がりを持てないということです。

いわゆる”ネットスラング”の流行もそうしたネット依存の若者文化を象徴するものでしょう。

本作においては”クール”という言葉がファッション化しているのもその一端かもしれません。

こうやってどんどん現実世界から浮いたネット文化もまた恐ろしい所です。

変わるものと変わらないもの

変わらないもの

しかし、かように大きく変化したネット社会にあって尚変わらないものもまた存在するのです。

それが思春期特有の自己肯定感の低さとそこから生じる承認欲求の強さではないでしょうか。

ネット社会に変わり、便利なものが出来たことで私たちの暮らしは大きく変わりました。

しかし、本作の奥底で描かれているケイラやマークの苦悩自体は普遍的なものです。

それは時代や環境が変わろうと万国共通で存在するものではないでしょうか。

現実の世知辛さも、そして青春の苦しさも痛みも誰しもが通ってきた道である筈です。

ケイラを変えたのはSNSでも何でもなく身近に居た父との本音のぶつかり合いなのですから。

“Not Self”から”True Self”へ

HOW FAR YOU ARE: UNLEASH YOUR TRUE SELF (English Edition)

ケイラとマークの物語は“Not Self”から”True Self”への旅立ちではないでしょうか。

人生はよく「本当の自分」を目指していく物語といわれますが、決して簡単なことじゃありません。

様々な現実の理不尽さや痛みを味わい、その上で尚本来あるべき自分を目指すのは遠き旅路です。

その最初の壁として立ちはだかるのが思春期に立ちはだかる承認欲求ではないでしょうか。

それをネット社会の闇と光、双方を用いながらバランス良く、しかしリアルに描いた絶妙な逸品です。

青春映画というカテゴリーすら超えて人生の本質に迫ったからこそ高い評価に繋がりました。

最後はこの言葉で飾りましょう。

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