ジャック・ソニエールはシオン修道会の総長であり、キリストとメロビング朝の血を継ぐソフィーを守っていたということです。
余談ですが、テンプル騎士団の宝をレンヌ=ル=シャトー村の教会で発見したといわれている司祭の名前がソニエールでした。
テンプル騎士団とは
テンプル騎士団の発足は1119年で設立の目的は聖地エルサレムへの巡礼者の守護です。
各国の王族や貴族から寄付をうまく運用し膨大な財産を所持していたといわれています。
その財産を狙ったフランス王フィリッピ4世によって1312年の凄惨な最後を迎えたのです。
しかし、当時の教皇庁の異端裁判は無効であるとカトリック教会が公式に見解を出し名誉は回復されています。
聖杯の隠し場所として最後に訪れたテンプル教会はテンプル騎士団によって建てられたものです。
そこにマグダラのマリアの遺体を安置したとすることでシオン修道会とテンプル騎士団のつながりを見せています。
マリアが隠された理由
マグダラのマリア以降メロビング朝の血筋であるキリストの末裔は徹底的に隠されてきました。
なぜそこまでして隠す必要があったのでしょうか。
マリアはキリストの妻か
ラングドンもリーも「つれ」という表現をしました。
『つれ』とは今でいう配偶者だとも述べています。
確かに現代でも配偶者のことを『連れ合い』と表現することもありますので、配偶者とみて間違いないでしょう。
キリストのつれであるマグダラのマリアは、リーによるとキリスト教徒を束ねる後継者として指名された人でした。
そのことをソフィーに納得させるためにリーは最後の晩餐に隠された暗号を解説したのです。
その中でリーは聖杯は子宮の意味であり、キリストの子を宿したマリアこそが聖杯そのものであると言っています。
マリアの子供
マグダラのマリアはキリストの死後、身に危険を感じ一部の信者と共にフランスに逃れます。
そしてキリストの子孫であり、自らが持つメロビング朝の血脈を持つ女児を出産しました。
その子の名はサラといいます。
母子は信仰心の篤い騎士団に守られ暮らしました。
しかし男性の権威の下に広められたキリスト教にとって『キリストの子孫』の存在は邪魔でしかありません。
そのためマリアは遺体となった後も静かに隠されていました。
しかし脈々とその血を受け継いでいったのです。
マリアの存在が意味するもの
マリアの存在はすなわちキリストの人間性の証明となります。
男性の権威を維持し、その信仰に信憑性を持たせたかった教皇庁にとってキリストが人であってはならないのです。
マリアの存在が不都合な理由
真偽のほどは確かではありませんが、教会内部にキリストの子孫を探し出し抹殺する使命を受け継ぐ人たちがいるようです。
映画の中でもオプス・デイの司祭が取引をおこなったシーンでそれに触れられています。
教皇庁は司祭を神への唯一の道として信仰を世界中に広げていきました。
キリストは永遠の処女たるマリアが神の子を身ごもり産んだ『神そのもの』というが大前提です。
その大前提を覆すのがマグダラのマリアとキリストの血脈でした。
オプス・デイとシラス
オプス・デイは現存するローマカトリック教会の組織の一つです。