静との出会いはよくわかりませんが、情報屋として静とパートナーとなり数々の難事件をこなしていたのでしょう。
チャラ源の行動から、その情報はかなり危ない出どころもあったと思われます。
静と定子とチャラ源の関係
定子はチャラ源と静の過去のいきさつを知っているようでした。
静と組んで活動していた定子は、チャラ源の危ない行動や情報も仕事のためにしかたがないと思っていたのでしょうか。
静のチャラ源への借りは、2人が事件取材をしている時のアクシデントが原因だと考えられます。
報道カメラマンとして絶頂期の静は、わかっていながらも違法すれすれの取材を続けていたのです。
チャラ源が服役したのは、取材中に行動の自制がきかなくなり暴走して警察沙汰になったと考えるとつじつまが合います。
取材中に逮捕されたわけですから静にも当然責任が発生するでしょうが、チャラ源はすべての責任を背負って服役したのです。
静は思わず逃げてしまい自分だけが助かったのでしょう。その時の自責の念がそのままチャラ源への借りになったと思われます。
映画のラストでチャラ源が銃を乱射していると知った静。過去の借りを返すためにチャラ源の元へ向かったのでしょうか。
大きな代償
静が編集部をクビになったのは、チャラ源が拘留されたことの責任を社内で取らされたためです。
静が中年パパラッチと揶揄される仕事ばかり請け負うようになったのは、チャラ源を止められなかった後悔が原因だと思われます。
編集部を辞めることになっただけでなく報道からも身を引いた静。報道取材をすることがトラウマになったのかもしれません。
いろんな意味で大きな代償を払うことになってしまいました。
静が寝顔を撮った意味とは
静が野火の寝顔を撮ったのは編集部をあげて取り組んだ連続殺人犯のスクープを撮ることに成功した翌日でした。
この取材で静は報道カメラマンとしてのジャーナリズムに再び目覚めたのです。
彼を後押ししたのは野火の言葉と行動でした。
気持ちを許した静の野火への愛
野火によってカメラマンとしての熱意を取り戻すことができた静は、心から野火が必要な存在に思えたのです。
互いの気持ちを確認した一夜が明けた時、静が野火の寝顔を撮ったのは自分のプライベートカメラでした。
表面では破天荒なカメラマンを装いながらも、なかなか本心を見せない静が野火に対しては本当の自分の姿を見せます。
野火の存在は、仕事の面だけでなく心のよりどころとしても、かけがえのないものだと感じていたのです。
チャラ源との過去の一件以来、いつも周囲に自分の考えが悟られないように振まってきた静の新しい朝でした。
自分の中だけに収めておきたかった野火の寝顔
プライベートカメラで撮った野火の寝顔。
フィルム装填のカメラはデジタル一眼レフよりも1枚1枚の大事にとるので写真に気持ちが入ります。
また、現像しない限りはその画像は人目に触れることはありません。
静は野火を大切な存在と思い、人には見せない自分だけのものにしたかったのでしょう。