自立できるわ、お酒を止めて、健康で幸せな人間になるの。
私が恋しいのね。“愛してるわ”
引用:ドント・ウォーリー/配給会社:アマゾン・スタジオ
ジョンは“深遠なできごと”と思っていますが、ジョンには孤独の中でアルコールと向き合う自分を肯定してくれる存在が必要でした。
それは唯一無二の無償の愛で“大丈夫!”と、実感できることです。そんな母の励ましが欲しくて幻影で母親の微笑みを見たのです。
漫画を書き始めた心境に迫る
大学に通い始めたジョンは、さまざまな人達との出会いから刺激をうけてエネルギーを感じていきました。
それが“突然”自分の進む道が開けてギャグ作家を目指したのです。その突然とは何気なく書いた一枚のイラストがクラスメイトにウケたことです。
ジョンは最初にウケたことで自分の描く社会風刺画がどう受け止められるのか、他の人達の反応を次々と見たくなっていったのです。
反応が喜びに
ジョン・キャラハンの漫画は社会や世間を風刺する内容です。過激な表現が多かったため賛否両論の反応がありました。
ジョンは漫画に対する“面白い”という反応と“批判的”な反応のどちらも重要と捉えていました。ジョンが恐れていたのは“無反応”です。
そして、反響が大きくなるほどに喜びが大きくなって創作意欲が増していくのでした。
承認欲求の心理
ジョンは批判や抗議に対して落ち込みません。逆に自分の描いた漫画が人の目に触れて、何かしらの印象を与えていることに喜びを感じました。
つまり、漫画を描くことで反応があればあるほど、今までに味わったことのない自分の存在価値を見出していけたのです。
ジョンが自分の漫画を見せて周るシーンは、ダイレクトな反応に漫画を描くことが楽しくて仕方がないという心情が伝わってきました。
「ドント・ウォーリー」制作秘話
ガス・ヴァン・サントは故ロビン・ウィリアムスが主演を務めた1997年の映画「グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち」で監督をしています。
監督はキャラハンの” Don’t Worry, He Won’t Get Far on Foot”の映画化権を得ていたロビンから、映画化に関する相談をされていました。
ロビンはジョン・キャラハンの役を熱望しながらも2014年に他界してしまい、企画から20年の歳月を経て映画化が実現しました。
この作品には故ロビン・ウィリアムスの熱意とその意志を受け継いだ、ガス・ヴァン・サント監督との友情もこめられています。
自分次第で人生はドント・ウォーリー!
今回、ご紹介した映画「ドント・ウォーリー」は主人公の体たらくな生活が原因で、車いす生活になってしまったというスタートでした。
“結果”には原因・要因があります。それを追求し見直しをながら人間は強くなっていくのです。
キャラハンの行動は“原因”というのは何も悪い行いのことだけを指すのではなく、善い行いをすれば善い結果ももたらすと教えてくれました。