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2020年に日本で公開された映画「バニシング(The Vanishing)」。
スコットランド沖の無人島で灯台守が消えた「フラナン諸島の謎」という実在の失踪事件をもとにした作品です。
ジェラルド・バトラー 演じるジェームズをはじめとする 3人の男たちはアイリーン・モア島で灯台を灯す仕事をしていました。
何事もなく6週間勤め上げる予定でしたが、嵐の翌日に金塊と瀕死の男を見つけます。
この金塊と男を巡り人間と欲と猜疑心、そして懺悔の念が3人の男たちを苦しめることに。
今回は、トマスがジェームズの自殺を手伝った理由・なぜ謎の男2人に金塊と漂流者の存在を隠したのかを考察します。
なぜ謎の男2人に金塊と漂流者の存在を隠した?
謎の男たちの対応をしたのはトマスでした。彼自身は金塊を自分たちのものにすることに反対していたはずです。
しかし謎の男たちに金塊を返すこともなく、しらばっくれました。トマスは何を考えて金塊と漂流者の存在を隠したのでしょうか。
漂流者を殺したのがバレる
漂流者が死んだ状態で無人島にたどり着いていたら、素直に教えて遺体を謎の男たちに見せればいいはずです。
しかしトマスは漂流者の存在さえも隠しました。
なぜなら他殺の痕跡が漂流者の遺体にあるため、金塊目当てに殺したことがバレるからです。
遺体を見せられない以上、その存在を隠し通す必要があったと考えられます。
金塊を教えたら殺される
謎の男からしてみれば、金塊と漂流した仲間を隠すトマスたちは生かしておけない存在です。
金塊はきっとどこからか盗んで来た物でしょうから、謎の男たちも自分たちの正体をバラすことは御法度だと考えられます。
本当ならば有無を言わさずトマスたちを殺したいところだったでしょう。
しかし金塊のありかを知っているのはトマスたちですから、殺せば金塊を放棄したのと同じです。
金塊を見つけるためにはトマスたちの証言が不可欠であり、逆を返すと金塊さえ手に入ればトマスたちは用無し。
むしろ口封じに殺さなくてはならないのです。トマスが金塊のありかを教えていたら、その場で3人は皆殺しになっていたでしょう。
謎の子供
謎の男2人を殺して息をついたのも束の間、今度は別の影が。
ジェームズが殺したその人物はまだ子供であり、彼の息子のように見えました。
こんな無人島になぜ子供が入り込めたのでしょうか。どう考えても孤島に一人で乗り込んで来たはずがないのですが。
謎の男たちの仲間?
この無人島に近づく船はまずいません。そう考えると子供も謎の男2人の船から降りて来たと考えるのが妥当です。
彼らは一体何者なのでしょうか。金塊を持っていることから、海賊という可能性もあります。
襲った船の中に子供がいて、人質か労働力として連れ去ったのかもしれません。