つまり『最終回』であると。
『伝説のタクシー』を破壊することでシリーズを完結させたかったのです。
物語の終盤でマロがエディの姉・サミアの工房に行くシーンがありました。
この時、サミアの背後でシートをかぶった『タクシー』らしき車両を見て「新しいプジョーでは?」と考えた観客も多かったでしょう。
しかし、それはそのあとのシーンで間違いだとわかります。
サミアが乗って現れたのは『ベンツのタクシー』でした。
そしてマロが手に入れたのは犯人の乗っていた「ランボルギーニ」です。
これはまさにシリーズへの『決別』であると考えざるを得ません。
ファンにとっては寂しさと共に残念な思いが沸き上がったことでしょう。
犯人の車
ドイツ車や日本車が過去には敵の車でしたが、今回は満を持して『イタリア車』の登場となりました。
アウトバーンを疾走するために作られたモンスターマシンです。
フェラーリ
最初に登場したのは『フェラーリ・458イタリア』という車で、日本円で約2,800万円もする高級車です。
最高速度は300Kmオーバーというモンスターマシン。
あの美しい黄色の車体に、犯人という事を忘れて見惚れてしまいます。
ランボルギーニ
後半に出てきた黒い車両は『ランボルギーニ・アヴェンタドール』です。
『ランボルギーニ』といえば『スーパーカー』の代名詞という印象があります。
そんな中でもこの『アヴェンタドール』は最高速度350Kmを誇る名車で、伝説の闘牛チャンピオンの名前が由来だという事です。
マロが最後に没収したという事は、きっと一目ぼれして手に入れたかったのでしょうね。
ダイヤモンドの行方
かくして『世界一のダイヤモンド』は無事取り返すことができました。
そのあとのことは描かれていませんが、のんきに表彰をやっているところを見ると何も問題なく持ち主に戻ったと思われます。
『落ち』で出てきたエディがプロポーズに使う指輪のダイヤもかなりの大きさですが『世界一』とまではいきません。
あのシーンを見て「もしかしてあのダイヤは!」と思わせておいて違ったというのもこの映画らしいところです。
おそらくエディがアジトのパーティーに潜入した時に失敬していたのだと思われます。
そう、最初に宝石店から盗まれたダイヤです。
確かにあれが取り返した『世界一のダイヤ』だったらまた違った面白さがあったかもしれませんね。