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そのためマリアの心の奥底にもう一人の人格を作ったのではないでしょうか。
鏡の隙間にエコー写真が
母親はダンの浮気に薄々感づいていたのかもしれません。
そしてその浮気の原因が、完璧な子供を産めなかった自分にあるのかもしれないと悩んだのではないでしょうか。
母親は根本原因になった出産を思い出すために、エコー写真を見返したのだと思われます。
このエコー写真が物的証拠となり、封印されていたマリアのもう一人の人格を蘇らせたのかもしれません。
つまりマリアの中にアイラムを誕生させたのも、それを発現させたのも母親だったのだと考えられます。
アイラムの目的
マリアに意地悪をした人々に制裁を加えるアイラム。しかしマリアの意図とは別の方向に暴走し出します。
マリアを救いたいと言っていたアイラムの、本当の目的とは何だったのでしょうか。
乗っ取り？
アイラムが悪霊であれもう一人の自分であれ、マリアの体を乗っ取りたかったのだと考えられます。
そしてあるべきはずだった自分の人生を謳歌したかったのかもしれません。
目障りだったマークとリリーに制裁を加えた後は、マリアの意思など関係なく自分の欲望のまま行動していたように見えます。
マリアを救いたいという言葉は、入れ替わりを要求する誘い文句だっただけなのでしょう。
入れ替わってしまえばマリアの存在は不要と考えていたのかもしれません。
父親との対峙
アイラムが誕生した原因は父親のダンにあるといえます。本当はマリアもダンに愛されているのかを知りたかったのでしょう。
ですがマリアのままではいつまで経ってもダンから真実を聞き出すことはできません。
そこで別人格のアイラムを登場させて、ダンと対面して本音を尋ねたのだと思われます。
そう考えるとアイラムがダンに質問するシーンでしたが、本当はマリアの心の叫びだったのかもしれません。
ダンを殺害した理由
父親のダンの前で裸になったアイラム。ダンに質問をぶつけた後、彼を殺害した理由とは一体何だったのでしょうか。
愛情の真偽を確かめたかった
アイラムの質問に対してダンは嘘をつきました。完璧な子供でなくても愛していたのなら、アイラムを殺すはずがありません。
「完璧な子供だけを愛する」と答えた場合、アイラムは傷つきますが納得して体をマリアに渡したはずです。
それにマリアも「自分は完璧だから生かしてもらえらのだ」という自己肯定感を得られるでしょう。
ダンの嘘は二人を同時に傷つけ、殺害の対象となったのだと思われます。
母親を独占したい
アイラムにとって唯一の味方は母親でした。ダンは浮気で母親を苦しめたのですから、制裁を加えるのは当然です。
それに最後にアイラムが母親のベッドに入るシーンから見ても、母親を独占したい気持ちが窺えます。
自分の敵になる存在は全て排除し、母親と人生を一からやり直したかったのかもしれません。
