出典元:https://www.amazon.co.jp/dp/B077BKDC63/?tag=cinema-notes-22
『カーズ/クロスロード』はアメリカ合衆国のコンピューターアニメーション映画です。
全米で2017年6月16日、日本で2017年7月15日公開のブライアン・フィー初監督作品でした。
本作は、2006年公開の『カーズ』、2011年公開の『カーズ2』に続くシリーズ3作目です。
ピクサーの長編映画としては『トイ・ストーリー』から数えて18作目となります。
引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/カーズ/クロスロード
前作まで自信満々だったライトニングや仲間たちにも避けては通れない『世代交代』という宿命の時が訪れました。
この映画は誰しもが心に抱えている漠然とした不安を浮き彫りにしていきます。
マックイーンが迎えたベテランレーサーとして人生の岐路(クロスロード)を描き大人向けの作品といわれる本作。
彼らに引導を渡そうとする次世代レーサーたちの活躍の真意を考察していきましょう。
ジャクソンストームが与えた各キャラクターへの影響と変化にも迫っていきます。
次世代レーサーの活躍の真意とは
子供たちにも大人気のライトニング・マックイーンを本作で引退させようとしたディズニー/ピクサーの真意とは何でしょうか。
次世代レーサーと呼ばれるカーズを登場させた理由も探っていきます。
次世代レーサーが象徴するものとは
ストームを最強マシンとする次世代レーサーたちのポテンシャルの源はハイテク技術です。
空気力学の応用によりそれぞれのコースで最良のライン取りができる彼らは若さゆえの尖った自信を持っています。
その彼らに主役の座を移すかのようなストーリー展開にはハラハラしましたね。
実践ではなく学習によって身につけた技術に絶対的な信頼を置く彼らはまるで社会に出たばかりの高学歴ルーキーのようです。
そんな彼らもいつかは旧世代と呼ばれるようになりクロスロードを迎えます。
マックイーンもかつては尖った新世代レーサーだったのです。
絶対に避けて通ることができない『世代交代』という現実を映しだした本作は、大人でなくてはわからない悲哀があります。
そのことを描くために次世代レーサーを活躍させたのでしょう。
それぞれが担う象徴としての役割
マックイーンは『同期のエースといわれた会社員』を象徴しています。
彼は先人に教えを乞う謙虚さを持った新人でしたが、勝ち続けることで傲慢さも身につけていきました。
自信を打ち砕かれた時、ふと原点回帰を考えたのも不思議ではありません。
自分自身に置き換えて観てしまった大人も多い事でしょう。
そんな彼を自分の誇りのように感じている旧世代レーサーたち。
なんだか企業の縮図を見ているようです。
そして最強の新人として登場するストームは人間社会に例えるなら『自信満々の新入社員』というところでしょうか。
彼らは情報収集によるシミュレーションによって実践ではない訓練を積んでいます。
そしてその経歴を武器に『古いやり方』を批判していくのです。
しかし最後の決め手は旧世代より前のカーズから受け継いだ『ド根性』でした。
アメリカ映画なのになぜか精神力を重視している点は日本的です。