つまりタックの家も別荘もドーソンとアマンダの2人にとって、唯一愛や夢を語りくちづけを交わせる場所であったと言えるのです。
運命と再会する家
不幸な事件は運命の巻き添えにしたくなかったドーソンと、運命を共にしたかったアマンダの思いの相違で2人を引き裂きました。
思い出の家で再会させたタックの遺言はボタンをかけ違えたまま、20年という月日をすごした2人がボタンをかけ直すチャンスなのです。
人妻となっていたアマンダとのキスは、20年前の思い出の隠れ家であるタックの家であり再びここから運命が動きだすのでした。
夫に偽りだと告げた日
彼を許し、自分を許すこと
心の傷みは癒えない。そこにあるのが当たり前になる。
傷みの根は深い、掘り返さないと彼を許せないし、自分も許せない…
引用:かけがえのない人/配給:レラティビティ・メディア
アマンダの場合はドーソンを許せないまま愛し続け、彼を愛しているのに結婚したことで傷つき苦しんでいます。
ドーソンへの思いを隠したまま家庭に戻ることは、ドーソンを許さず自分をも許さないまま苦しみ続けるという意味でした。
夫との決別そして
アマンダはフランクとの結婚を選んだことは間違いではないと考え、息子のために家庭を守らなければならないと思っていました。
ところがこの再会でドーソンへの愛こそが偽りなき自分の気持ちだと再認し、20年前に置き去りにした2人の想いを再び繋ぎはじめるのです。
そして、アマンダは満天の星空に導かれるように、今までの生活は自分の気持ちを偽ったものだったと告げ自分自身とドーソンを許すのでした。
ドナーという贈り物になる運命
タックがドーソンへ宛てた手紙は誰からも愛されずに育った彼に愛を信じるよう諭し、愛を育んだ家でもう一度やり直すチャンスをくれたのです。
しかし、フランクからの電話でアマンダを家族の元に戻すという現実に引き戻します。つまり、タックの作戦はうまくいきませんでした。
最後にタックにとってドーソンは贈り物だったと伝え、アマンダをもし失なったとしてもいつか贈り物を授かる日がくると布石を打つのです。
運命の等価交換
ドーソンは自分の暴走のせいで従弟が死んだこと、そのせいでアーロンが父親のトミー・コールに連れて行かれたと考えます。
タックが自分をトミーから救い守ってくれてように、今度は自分がアーロンを救い守らなければならないと思ったのでしょう。