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『劇場版コード・ブルー-ドクターヘリ緊急救命-』は2018年に公開された話題の映画です。
いわずと知れたドラマ「コード・ブルー-ドクターヘリ緊急救命-」の待望の劇場版となっています。
本作のベースとなっているのは、2008年版の1st seasonから3rd seasonに続く3シリーズです。
様々な登場人物が織り成すリアルな苦悩が魅力的ですが、ドラマを知ることでより深く本作を楽しめるのではないでしょうか。
映画の中にちりばめられたドラマシリーズのエピソードを詳しく紐解いていきましょう。
冴島の過去を彷彿とさせるエピソード
本作にはドラマシリーズから続くエピソードが数多くちりばめられ、それぞれの背景となっています。
そのひとつが、比嘉愛未が演じる冴島と浅利陽介が演じる藤川の恋の行方です。
恋人を亡くした女性
劇場版には山谷花純が演じる富沢がゲスト出演しています。
劇中で自分が亡くなった後のことを不安に思う富沢は、恋人の岩田を拒絶していました。
そんな彼女に冴島は下記のセリフを投げかけています。
過去に恋人を亡くしたが、立ち直って新しい幸せを掴もうとしている女性がいる。
引用:劇場版コード・ブルー-ドクターヘリ緊急救命-/配給会社:東宝
上記のセリフの女性こそ、過去に恋人を亡くした冴島自身のことです。
難病といわれるALSにかかった恋人を見送ることも出来なかった冴島は、過去に彼の死を何とか乗り越えていました。
自分が乗り越えられたこと、恋人の最期を看取ってあげたかったこと…。
全ての想いが重なり、残り少ない命の富沢の背中を押したのでしょう。
結婚式を譲った心境
冴島は劇中で自分たちの結婚式を富沢達に譲っていました。
余命わずかな患者とはいえ、なぜ大切な式場を譲ることが出来たのでしょう。
冴島はかつて、岩田のように難病を患った恋人から離れた過去を持っています。
だからこそ、結婚式をあげたいという岩田の気持ちが本物だと理解出来たのでしょう。
また、医師として時間がないことを十分理解した上での決断だったのではないでしょうか。
きれいごとではなく難病と向き合うこと、人の心の真実をリアルに描いているのです。
亡くなった富沢の指輪
病院内結婚式で、岩田は2つの結婚指輪をはめて参列していました。
劇中では語られていませんでしたが、ひとつは亡くなった富沢のものではないでしょうか。
最愛の恋人の最後に、最高のプレゼントをしてくれた冴島と藤井への感謝の気持ちが現れたシーンです。
橘先生と心臓移植
海ほたるの事故で脳死となった岡崎達也くんは、自分の心臓移植を願う少年でした。
彼らとのやり取りにも、ドラマのエピソードがしっかりと組み込まれています。
脳死の現実
劇中で描かれていたのは脳死の現実です。