出典元:https://www.amazon.co.jp/dp/B00KZ98L2A/?tag=cinema-notes-22
『謝罪の王様』は2013年の日本のコメディ映画です。
脚本宮藤官九郎、主演阿部サダヲ、監督水田伸生の『なくもんか』チームによる作品。
キャッチコピーは「謝るとき、人は誰でも主人公」です。
引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/謝罪の王様
端役に有名俳優を起用するあたり『なくもんか』スタッフならではの配役で唸らせる本作。
作中映画のエンドロールや小物にも拘っていてクスっと笑えるシーンの連続です。
エッセンスエピソードのようで実は主軸だった典子が子供時代に父を怒らせた理由を考察してみましょう。
そして典子はなぜ黒島の下で働くことにしたのかも探っていきます。
黒島が東京謝罪センターを開設するきっかけとなった店員が、マンタン王国流の謝罪をした意味も考えてみましょう。
子供時代の典子が父を怒らせた理由とは
ニューヨークのマンハッタンで暮らしていた箕輪家族。
アパートの窓からトランペットを吹く黒人が上の階に住んでいるというあまりのベタさに笑いがこみ上げます。
その当時に人気だったテレビドラマがラストシーンに繋がるとは予想外の展開でしたね。
箕輪夫婦の離婚の原因ではありませんが、その時典子は父を怒らせてしまいました。
その理由を考察してみましょう。
典子はふざけていただけではない
この決めゼリフは何度も耳にするのでつい真似をしたくなりますが、これはマンタン王国にとって最大限の謝罪の言葉でした。
アメリカで弁護士を目指す父親には気持ちも時間もゆとりがありません。
父親に構ってもらいたくて何度も仕事の邪魔をする典子。
そのたびに余裕のない父親の苛立ちは高まりました。
それでも止めない典子はあのセリフで二つの気持ちを表現しています。
最初は『私こんなことができるようになったのよ。ダディ見て!』という自己顕示です。
怒られて以降は『ごめんなさいダディ』という謝罪の気持ちでした。
しかしあの言葉が最大限の謝罪であることを知らない父親にとってはただの仕事の邪魔でしかありません。
娘に手をあげたときの箕輪の気持ち
司法試験の日に遅刻をしてしまいそうな箕輪は起こしてくれなかった妻にも怒っていました。
慌てて支度をしようとしている時決めポーズでクローゼットに隠れていた典子。
その瞬間に箕輪の心はシラケてしまったのです。
声には出していませんが『どけ!くだらん!』と心で叫んでいたことでしょう。
シラケて妙に冷静になった箕輪は典子のおかげで合格したのかもしれませんね。
なぜ典子は黒島の下で働いたのか
とんでもない事故を起こし黒島に謝罪を依頼したことから東京謝罪センターに助手として入りました。