典子が体感した東京謝罪センターの営業コンセプトは『謝って済めば警察はいらない』です。
即決で採用された典子はなぜ黒島の下で働こうと思ったのでしょうか。
倉持典子はなぜ謝るのが苦手なのか
本人も言っていますが彼女は『謝罪』が下手です。これは帰国子女だからと言っていますがそれだけではありません。
箕輪はあの一件以降典子に触れなくなったと言っています。
しかし典子のあのセリフは謝罪ですから、典子にとっては『謝ることで怒られた』という記憶になっていたのです。
それが潜在意識として残りどう謝ればよいのか判らなくなったと推察できます。
典子が抱える悩みとは
おそらく典子はそんな自分が嫌いで変わりたいと思っています。
適切なタイミングでベストな謝罪ができるようになりたいと心から願い黒島に働かせてほしいと頼んだのでしょう。
しかし持ち前の無表情とつっけんどんな物言いですから黒島に断られると思いましたが、あっさり決まりましたね。
典子は抱える悩みとは『社会人として常識がない』ということです。
確かに黒島の下でアポロジストとして経験を積めば相当な社会性が身につくことでしょう。
店員がマンタン王国のやり方で謝罪した意味とは
熱湯を飛ばした時に謝れなかった店員は謝らずに逃げたことを後悔していました。
5年間ずっと心に残っているほどのことでもないような出来事で二人の人生が変わったのです。
そんな彼が5年ぶりに黒島を探し謝ろうとしている意味を考察してみましょう。
土下座を超える究極の謝罪
誠心誠意謝る方法を考え5年間を過ごした彼はネットで東京謝罪センターの存在を知ります。
これは典子がスタッフになったお陰ですね。
そのホームページには動画が掲載されています。
土下座を越える究極の謝罪方法があるのです。
我々の業界ではこれを「土下座の向こう側」「土下座越え」あるいは「土下座の彼方」と呼びます。
引用:謝罪の王様/配給会社:東宝
全てヒットソングのもじりになっていて細かく笑いのツボが仕込んでいるのもさすがです。
こんなPVを見た店員は『それをしなくては許してはもらえない』と考えたのでしょう。
教えてくれと言われ困惑した典子の中でマンタン王国問題や父親との再会などが繋がり「最上級の謝罪」を思い出したのです。
子供に連れてこられた理由を深読み
ある日東京謝罪センターのホームページを見ていた父親に息子が聞きました。
「父ちゃん。それなに?」すると父親が「昔父ちゃんは謝ることができなくてそのまま逃げたことがあるんだ」と話します。
子供は「なんで謝らなかったの?」と子供らしい厳しい質問をしました。
「そうだな。なんで謝れなかったんだろうな…」「父ちゃん。今からでも謝った方がいいよ。ボクが付いて行ってやるから」
こんな会話がありあのシーンに繋がったというのはどうでしょうか。
典子に迷いなく駆け寄っていますから何度か下見に訪れていたのかもしれません。
それにしても井上真央の女優魂は素晴らしかったですね。
箕輪はなぜ今になって謝ろうと思ったのか
箕輪は典子を叩いたことをずっと後悔していました。
しかしあの時の子供の真意は理解していませんから大人になった典子に付きまとわれていると感じています。