好きな人のことを素直に話すことが出来る、というのが爽子の友達としての条件だったのかもしれません。
様々な陰謀を巡らせたくるみでしたが、爽子の器の大きさにのまれてしまったのではないでしょうか。
真っすぐ正直だから
散々な目に合った爽子ですが、くるみの心をしっかりと理解しています。
風早君にはいわないで、本当はいって欲しくないと思っている、と思うから…
引用:君に届け/配給会社:東宝
爽子は同じ人を特別だ、というくるみの心を理解し許しています。
というよりも、元々くるみに対して怒りの感情は持っていなかったのでしょう。
おそらく数少ない友達になれたことの方が、爽子にとって大きかったのかもしれません。
この時点で、爽子には恋のライバルという認識はなかったのではないでしょうか。
くるみには伝わっていた風早の爽子に対する気持ちが、本人である爽子には伝わっていなかったのです。
お互いに頑張ろうという素直な気持ちが、くるみを包みこんでいます。
大ヒットとなった『君に届け』
ほんのりと優しく、思わず微笑んでしまう本作は気持ちの伝え方をテーマにした作品です。
ゆっくりでいいよ
引用:君に届け/配給会社:東宝
ラストシーンで、風早が爽子に伝えた言葉は彼の優しさを象徴するセリフでした。
気持ちの伝え方は人それぞれですが、苦手な人はゆっくりでいい…。
本作に登場する風早のセリフには多くのメッセージが隠されているようです。
そして爽子のあまりの鈍感さに、風早を応援したくなるという面白さもあります。
登場人物ひとりひとりが、それぞれの想いを不器用に伝えていく姿に心が和むようです。
また脚本を担当した熊沢尚人は、「リング」のプロデュースも担当しており貞子繋がりとして面白い縁を感じます。
映画観客動員ランキング(興行通信社調べ)で初登場第2位
引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/君に届け
また、本作は公開後2日間で物凄い人気を爆発させた作品でした。
人の心の温かい部分を描いた「君に届け」は、疲れた時にほっと出来る映画なのかもしれません。
自分のペースで気持ちを伝えればいい
『君に届け』は爽子の素直さと、彼女を取り巻く友達の優しさが 人の心を解きほぐしてくれる作品です。
大切な想いをきちんと伝えるのは時間がかかるものなのかもしれません。
そして、本作では想いを言葉にする大切さを教えてくれます。
伝えていない想いがあるのなら、今からでも真っすぐに伝えてみてはいかがでしょうか。