オスカーはそんな、普通の子供なら知り得ないことに詳しく、秘密裏に何かをする内向的で異端な子供だったといえます。
それゆえに同年代の子達からは浮いた存在にもなり、いじめっ子のターゲットになりやすかったのです。
オスカーがエリに怒った理由とは
エリの正体を知った時
そんな変わり者といえるオスカーがエリと初めて会った時、雪の積もる寒空の夜に薄着で庭に現れたので興味を抱きました。
「君の家の隣に越してきたの。悪いけど友だちにはなれない」
引用:ぼくのエリ200歳の少女/配給:Sandrew Metronome
しかし、エリは200年間12歳をすごしてきたので見た目は子供でも大人なので、子供の気持ちを見透かすようにエリはオスカーを突き放すのです。
エリが200年生きていることをオスカーは理解ができないと知っていたし、ましてやバンパイアであることなど話せるわけもありませんでした。
子供ゆえの傲慢さと残酷さ
オスカーはエリのことをバンパイアであることを知ったときに、恐ろしさよりも好きだったエリに見下されていたと感じたのではないでしょうか?
そして、エリがお金を悠然と差し出す仕草にも、自分は馬鹿にされていると感じてしまったのです。
人を殺して盗んだお金だろI?
引用:ぼくのエリ200歳の少女/配給:Sandrew Metronome
同級生から蔑まされてきたオスカーは、一度いじめっ子に反撃したことで自分に自信をもっていました。
すると今度はエリを“人殺しの盗人”と蔑むようになってしまったのです。
「正しき者を招き入れよ」
ヴァンパイアの掟
ヴァンパイアの掟の中には初めての家を訪ねた時は、家主の招きがないと中に入れないというものがあります。
オスカーはおそらくヴァンパイアの掟も知った上で、エリを茶化すように曖昧な合図で家に入るよう扱ったのです。
そのことでエリはパニックをおこして全身から血液を吹き出し、オスカーを驚かすのでした。
「でも、人は殺さない」
「だけど、殺したいとは思っているでしょ?相手を殺してでも生き残りたい。それが生きるってこと…私を受け入れて…」
引用:ぼくのエリ200歳の少女/配給:Sandrew Metronome
ここでエリはオスカーが好きだから自分を理解してほしかったのか、それとも生き抜くために巻き込もうとしているのか、見方が分かれます。
街を出て生き抜く…
エリは街周辺でおきていた猟奇殺人や、街の住人を襲ってしまったことでいよいよこの街にはいられなくなり家を出て行きます。
オスカーは再び一人ぼっちとなり、いじめっ子の兄から報復されそうになったところをエリの助っ人により九死に一生を得たのです。
エリは一度は一人で生き抜こうと街を出たのか、それともオスカーを次のパートナーとすでに決めていたのでしょうか。
勇気を出して痛い目に合わせれば、もうイジメられない…大丈夫だよ手伝うから
引用:ぼくのエリ200歳の少女/配給:Sandrew Metronome
エリはこの約束を果たしに戻ってきたのでしょう。そして、共謀者となったオスカーもエリと運命を共にするのです。
モールス信号の意味を考察!
秘密の合図
オスカーは大人の目を避けてエリと会うために、秘密の合図となる「モールス符号」を教えます。
映画の中ではモールスを送り合うシーンはほとんど出てきませんが、オスカーとエリが静かに気持ちを通わす大切なツールとなります。