リディアはウィカムの噓八百により呼び出されロンドンに監禁されていまいした。
リディアを餌にエリザベスとフィッツウィリアムをおびき出すことこそ、ウィカムの目的だったのです。
リディアは騙されていた
ベネット家の5姉妹の中でも、リディアとキティは制服姿がりりしい士官たちに憧れていました。
ウィカムは自身の中尉という立場を利用してリディアに接近。
エリザベスが待っているという嘘でリディアを呼び出し、ロンドンに連れ去ったのです。
リディア自身ウィカムに騙されていたわけですから、駆け落ちという意識はなかったのでしょう。
彼の士官という立場への憧れはあったものの、恋愛感情は持ち合わせていなかったと考えられます。
ダーシーをおびき出すための餌
リディアを誘拐したウィカムの目的は、彼女を餌にエリザベスをおびき出すことです。
ダーシーとエリザベスの関係を知っていたウィカムは、リディアを誘拐する前から2人の仲を引き裂こうと画策。
エリザベスがフィッツウィリアムを憎むように仕向けた後も、リディアという保険をかけておいたのです。
リディアを拉致した場所はロンドンにおいても上流ゾンビたちが集う教会。
必ずエリザベスが来ると予測したウィカムは、彼女を使ってフィッツウィリアムを貶めようとしたのです。
エリザベスが到着したにせよ、ダーシーが直接乗り込んだにせよ、ウィカムの目的は達せられたのでしょう。
高慢と偏見が邪魔をする愛
ストーリーのテーマはタイトルにあるように高慢と偏見が生んだすれ違いが愛を邪魔するというもの。
高慢なフィッツウィリアムに対するエリザベスの偏見だけではなく、彼自身もベネット夫人の発言からエリザベスを軽視。
ベネット家の娘たちが皆、資産狙いの結婚を望んでいると思い込んだのです。
階級社会の恋愛事情
彼らの関係性は、原作小説であるジェイン・オースティンの「高慢と偏見」の設定をそのまま生かしたものです。
貴族社会、階級社会の風刺小説でもある作品は、時代に翻弄される多くの男女を描くことで読者を魅了。
映画では原作の魅力を出しつつも、ゾンビを出すことで5姉妹をより強い女性として確立。
中世を匂わせながらもより近代的な女性像を描く作品として、階級社会の恋愛事情を表現していました。
真に愛を育んだのは誰か
ゾンビ映画ではあるものの、「高慢と偏見」のテーマはやはりラブロマンス。
愛しあい引き裂かれ、いがみ合いながらもお互いを愛してしまう2つの男女が結ばれる姿は観る者を幸せにしてくれます。
紆余曲折を経て結ばれたカップルは、ジェーンとチャールズ、そしてエリザベスとフィッツウィリアムです。
常に妻となる女性を探していたコリンズも近所のシャーロットと結ばれますが、彼の愛は他の2組よりも軽いように感じます。
ゾンビがうごめくロンドンで再会した2組のカップルこそ、真の愛で結ばれたカップルだったのではないでしょうか。
ビングリー家が去った理由
舞踏会の後、ビングリー家は突然ネザーフィールドを離れます。
お互いの気持ちが通じ合っていたジェーンは、チャールズの突然の行動に驚きと戸惑いを感じ、周囲も落胆。
愛する人の前から立ち去ったチャールズの背後には、いったいどのような理由があったのでしょうか。
ベネット夫人の落ち度
5姉妹の母親であるベネット夫人は、いかに自分の娘たちを資産家に嫁がせようかと考える母親でした。