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伝説のマジシャン「アイ」に選ばれし4人、その名も「フォー・ホースメン」。
彼らが集められた理由や、彼らを裏で操る黒幕はまさかの人物でした。
マジックとミステリーの融合、映画「グランドイリュージョン」。
黒幕へと辿り着くべし伏線は以外にも多かったのです!
それでは、オープニングからポイントを整理していきましょう。
正体不明のパーカー男と4人のマジシャン
最初のシーンでは、この映画の主人公となる4人のマジシャンがそれぞれパフォーマンスを繰り広げていますが、そこには必ず「紺色のパーカー男」が写り込んでいたのを覚えていますか?
その男の正体は映画の終盤まで触れられる事のない存在でしたが、その男こそが「アイ」つまり「ローズ」でした。
自分の復習劇を成し遂げるのに、十分な実力がある相応しい人材を探していたのです。
この冒頭で分かる事は、パーカー男がこの映画の要であり、アイにあたる人物という事です。
そして何より重要なのは、これだけすごい力を持つ4人の目を欺いて、カードをポケットや水槽の中に仕込むテクニックを持っているという事。
この地点で、パーカー男は4人以上のマジック力を持っている事が分かります。
フォー・ホースメン第1幕~パリ銀行への復讐~
それから一年後、4人は「フォー・ホースメン」としてラスベガスでショーを開催します。
1年かけてアイの復讐劇(ショー)を4人が代わりに創り上げていたのです。
第1幕では、無作為に選ばれた男がパリの銀行へ瞬間移動をして、銀行のお金をラスベガスの会場にばら撒くという壮大なマジックを成し遂げました。
このショーの意図は2つあります。
フォー・ホースメンの名を世に広める
これが今回の一番重要な理由・目的です。
何故ならば、ローズが復讐を遂げたい人物「サディアス」をこの事件に関与させる必要があったからです。
サディアスが牢屋に入る事になったのは、終盤に出てくる金庫から消えたお金がサディアスの車に積んであった=5人目のアイ(黒幕)とされたからです。
つまり、フォー・ホースメンに密接に関与させないと、5人目のアイとして逮捕する事は難しいでしょう。
(車に大金があるだけでは逮捕する事は出来ない為)
仮に窃盗で逮捕をしたら瞬間移動マジックを信じる事になってしまう。
その為、サディアスにタネを暴くよう力を貸してもらう事を口実に、近づいたというわけです。
クレディ・レピュブリカン・デュ・パリの面子を潰す
2つ目ですが、今回襲った銀行は「クレディ・レピュブリカン・デュ・パリ」というパリの大手銀行でした。
ご存知の通りターゲットとなった理由は、亡くなったローズの父シュライクが受け取るはずだった保険金の引受銀行がそこだったからです。
銀行は我々のお金を管理する場ですから、大金が無くなったとなれば当然銀行として信頼は無くなります。
実際には銀行からお金は盗んでいないので、銀行には何の落ち度もありませんが…
これがローズなりの銀行への復讐だったのです。
飛行機内でのローズの言動
ニューオーリンズに向かう機内でローズとアルマのやり取りがありましたが、ここにもローズが黒幕であるヒントは垣間見えていました。
嫌いなのはマジシャンではない
俺が嫌いなのはマジシャンじゃない
人を食い物にする連中だよ
人の弱みや信じている大切な物を平気で利用し踏みにじる
引用:グランド・イリュージョン/配給会社:サミットエンターテインメント
最初この映画を見た時は誰もが、ローズ率いる警察を弄ぶフォー・ホースメン達の事を言っていると思いますが、結末を知ってからもう一度この言葉を見ると、サディアスへの強い妬みが読み取れます。
マジックは騙しです。騙されてこそ楽しめるものです。
それを自分がアイに選ばれなかった事を理由に、人のマジックの種明かしをして多くのマジシャンを陥れていたのがサディアスでした。
名前こそ出していないものの、この発言には強い復讐心が溢れている事が見て取れます。
♦の3が隣の男性の膝に
もう1つのヒントが会話の直前にしていた「トランプ遊び」です。
アルマが、ローズの引いたカードを当てるというゲームをはじめ、ローズは引いたカードを元に戻します。