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映画「バリー・シール/アメリカをはめた男」の主役はトム・クルーズ、監督はダグ・リーマンです。
実在の人物であるバリー・シールをモデルにした本作は、2015年に撮影が始まり2017年に公開されました。
CIAに雇われエージェントとなり、麻薬の運び屋として稼ぎ、ホワイトハウスに呼ばれ仕事を依頼されるまでになったバリー・シール。
彼の転機はTWAのパイロットを辞めたことです。
パイロットとしての腕は超一流だったバリー・シールはなぜ航空会社を辞め機長の座を捨てたのでしょうか。
そして妻の弟であるJBが愛車と一緒に爆発した事件の意味にも迫っていきます。
航空会社を辞めた理由を徹底考察
若くして機長になるほどの腕を持ちつつも密輸のバイトをしていたバリー。
彼は何とかより多くのお金を稼ごうとしています。しかし本心からお金を欲していたのでしょうか。
彼ほどの腕があればより高い報酬を得る合法的な仕事は他にもありそうですが、危険なバイトをしていたのには理由があります。
パイロットとしての腕
彼の操縦技術は折り紙付きです。たとえ離陸時間が遅れてもその遅れを取り戻す自信を持っています。
彼は飛行機の操縦が大好きですが、大手航空機会社のパイロットの仕事は退屈だと感じていました。
自動操縦に切り替え安全第一に運行することが絶対条件の機長という仕事に自由はありません。
バリーは自分の操縦技術をもっと発揮したいという欲求を押さえ続けて仕事をしています。
飛行前のマニュアルチェックは重要ですが、バリーの性格では「クダラナイ」と感じていたようですね。
彼が航空会社を辞めた理由は「我慢の限界」だったのでしょう。
甘い話に飛びついたのも「辞める理由」にしたかっただけなのかもしれません。
考える前に飛び込んでしまう無鉄砲な性格
彼は大空を愛しているのと同じレベルで家族を愛しています。彼にとってその両方は人生に不可欠な要素なのです。
しかし彼は潜在意識の中で「自由」を求めています。彼にとっての自由とは何者からも束縛されないことでした。
しかもバリーは楽しそうなことを見つけたら何も考えずに飛び込んでしまう性格です。
興味を持った瞬間に、それを止めようとする理性よりやりたいという本能が勝つのでしょう。
簡単にいえば子供です。
バリー・シールが望んだものとは
CIAからの誘いに乗った理由は「自由に大空を駆け巡ることができる」ことと最新型の小型機が欲しかったからです。
しかし彼は躊躇する素振りを見せました。それは妻のルーシーを慮ってのことでしたが、結局欲望には勝てませんでした。
彼が麻薬カルテルからの仕事を引き受けたのは断れない状況だったことが発端ですが、自分の腕を試したかったからです。
無茶な要求にも自分なら応えられるという自信と破格の報酬。
成功した快感は心を満たし、信じられないほどのお金は暮らしを豊かにしていきました。
妻が望む暮らしとは
機長の妻だった頃のルーシーは冒険を嫌います。言い換えれば安定を望んでいたのです。
二人の会話の中でルーシーが「またファーストフードの店で働くことになる」と言いました。
彼女はビリーと結婚した当初はファーストフード店でパートをしていたようです。