自分らしくあって欲しいのです。
世界も、あなたも、既に美しいのだから。
引用:MANRIKI/配給会社:HIGH BROW CINEM・東映ビデオ
現代社会にはこうでなければいけない、という生き方をしている人が多いように感じます。
顔は小さくなければいけない、若い姿でいなくてはいけないなど、妄想が作り上げた定義が当たり前のように浸透しています。
個性を捨てるような見苦しい生き方をせずに、素直に個性という美しさを認識すべきなのかもしれません。
自分が偏った生き方だと自覚している
私は極端でありましたから社会から省かれて死刑になりますが、あなたに言いたい。
引用:MANRIKI/配給会社:HIGH BROW CINEM・東映ビデオ
上記のセリフから、彼は全てがズレていたわけではないことがわかります。
自分の行動を理解したうえで、衝動を止めることが出来なかったのでしょう。
観方を変えれば、彼は自分の罪を反省していないのではないでしょうか。
自分が行ってきたことは正義であり、それが少し極端だっただけという考えです。
整顔師から観た場合、おかしいのは社会なのかもしれません。
社会からはみ出した自分は死刑になる、けれど自分を裁く社会も完璧な正義ではない、そんな気持ちも隠れているように感じます。
チーム万力の意志
清水康彦監督の作った本作は独特の作風に、観る者の意見が大きく割れた映画でもあります。
それはこの映画に込められたチーム万力の想いに関係しているようです。
映画界を変えるという意思
主演した斎藤後工は、観客が満足する為に作られた映画が日本の映画をダメにしている、と語っています。
だからこそ、この映画は観たい人が観て楽しめる映画なのかもしれません。
万人受けを狙っていないからこそ正義と悪の境界線があいまいで、観る者の闇の部分を引きずりだしてしまうのでしょう。
常識観念を覆す
出演者のSWAYや金子ノブアキなどの俳優陣も個性的で芸術肌の人物がおおく、作品全体がひとつの芸術となっています。
意味を考えてストーリーを追っていくのではなく、ひとつひとつの動作やセリフに感情を揺さぶられるような感覚を覚えるのです。
万人受けする定番の映画ではない、常識観念を捨てた場所にある作品なのでしょう。
新感覚の作品に魅了される
『MANRIKI』は常識や非常識を考えさせられる作品であり、人の心に住む闇と直面する映画といえるでしょう。
賛否両論の評価は、十人十色の感受性を示しているようにも感じます。
整顔師側に立って観るか被害者側に立って観るか、もしくは客観的に観るのもいいでしょう。
観方ひとつで大きく感じ方も違ってくるのではないでしょうか。
そして、観るごとに味わい深くなる不思議な作品です。