霧島は両親の事件の影響で、光過敏症を発生しましたが橘も心に傷を負ったことは推測できる。
作中ではっきりとは描かれていませんが、橘は霧島が行っていることを知っていながら黙認していた可能性もあります。
橘自身が、霧島がミュージアムと称する一連の事件の完成を望んでいたことも考えられるのです。
霧島が捕まったことにより、ミュージアムが完成することはなくなりました。
橘にとって、霧島は用なしの存在になったのです。だからこそ始末しようと思った。
トラウマにより、橘の心に悪意が生まれてたのなら充分に考えられることです。
両親の事件の真相
霧島と橘の過去にあった事件。その真相は何だったのでしょうか。
犯人は霧島と橘
霧島と橘は両親に虐待されていた可能性があります。
「悪意に晒されていた」という橘の言葉からそれが推測できます。
抵抗する力を持たない子どもにとって、虐待は恐ろしい悪意そのものだったのでしょう。
それは次第に二人の精神を蝕み、遂に自分達を傷つける両親を殺害してしまった。
二人の狂気の人生の始まりです。
別の人間が犯人
とはいえ、子どもだった二人に大人を殺害することは難しいことでもあります。
犯人は別にいて、霧島と橘は両親が殺害されるのを目撃した。
自分達が憎んだ両親が殺される姿。それは二人にとって、希望の光景だったと考えられます。
まるで、人の心を元気づける展示物が多くあるミュージアムのように。
この経験が、霧島に殺人事件をミュージアムと称する事件を起こさせた原点になったと想像できます。
ミュージアムの後は「セブン」を
ミュージアムと同様に、猟奇的な殺実事件を描いたサスペンス映画「セブン」。
ブラッド・ピットとモーガン・フリーマンという二大スターが共演した本作は、先進的な映像と陰鬱な雰囲気がマッチした名作として知られています。
ミュージアムと違い、最後まで明るさの見えない物語が展開されます。
ですが、ミュージアムと同様に理不尽さをあくまでエンターテインメントとして描き切り鑑賞に耐えられる「映画」でもあります。
ミュージアムを観て、こうしたサスペンス映画が面白いと思った方は是非「セブン」も視聴されることをお勧めします。