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2018年に公開された映画「ミッドナイト・サン(Midnight Sun) ~タイヨウのうた~」。
2006年に日本で公開された「タイヨウのうた」のハリウッドリメイク作品です。
主人公のケイティを演じるのは、ディズニー・チャンネルのドラマ「シェキラ!」にも出演したベラ・ソーン。
その恋人役を務めるのは、アクションスターのアーノルド・シュワルツェネッガーの息子であるパトリック・シュワルツェネッガー。
若いキャストの魅力が爽やかなラブストーリーです。
色素性乾皮症(XP)を患い、日中は外に出ることができない17歳の少女・ケイティと水泳の夢を挫折した少年・チャーリーの恋。
歌手活動も行うベラ・ソーンがキャストに選ばれたことで、ケイティがギターを奏でながら歌う場面は説得力のある場面となっています。
幼い頃から恋焦がれていたチャーリーに自分の病気のことを隠すケイティ。
彼女が何故そのような行動に出たのか。
映画のラストで、ケイティの残したノートを開いたチャーリーの心情を読み解くことも合わせて考察します。
ケイティが経験してきたこと
チャーリーと出会う前まで、ケイティはどのようなことを経験してきたのでしょうか。
吸血鬼呼ばわりされるケイティ
XPと診断されたケイティは、ずっと孤独な生活を強いられていました。
普通の子どもと同じように昼間、外に出ることができないケイティ。そのため、同年代の子どもからは吸血鬼呼ばわりされています。
ケイティは夜は外に出歩くことができますが、幼い頃からのこの経験のため心に傷を抱えて生きていました。
父親はいますが、母親は早くに他界。本来最大の愛情をくれるはずの母の不在も、ケイティを孤独にしています。
ケイティが挫けなかった理由
そんな人生でしたが、ケイティには幼い頃から彼女を理解してくれる親友・モルガンがいます。
彼女がいてくれお陰で、ケイティは他の子と同じように友人との繋がりを手にすることができました。
苦しい運命を背負って生まれましたが、モルガンがいてくれたからケイティは外の世界から遮断されずに済んだのです。
そして、もう一つ。ケイティは密かに家の前を行き来するチャーリーに興味を持っていました。
チャーリーという希望があったことも、ケイティが挫けなかった理由です。
病気のことを隠した理由
憧れていたチャーリーと知り合うことができたケイティ。彼女は何故、病気のことを隠したのでしょうか。
病人扱いされるのが嫌だった
ケイティが病気のことをチャーリーに隠したのは、自分を病人として見て欲しくなかったからです。
モルガンこそ彼女を理解してくれましたが、逆に考えれば17歳になるまでモルガン以外にケイティを理解してくれる家族以外の人物はいませんでした。