そこまで自分を愛してくれる人に会えた感謝の気持ち。それがチャーリーの心情です。
短くても輝いた二人の想い出。それは太陽の輝きのよう。
チャーリーは太陽を見る度にケイティを忘れないでしょう。
後悔の気持ち
一方で、チャーリーの心には後悔の念があったことも考えられます。
それは、自分がケイティを連れ出さなければケイティは死なずにすんだという消えない後悔。
どんなに周囲が許そうとも、その気持ちは簡単に癒えるものではないかもしれません。
これから、人生の中でチャーリーは何度も自分を責めることもあるでしょう。
それでも、チャーリーの未来を想うノートに書かれた言葉に触れたことで彼の心は救われたと考えられます。
ケイティの心情
ノートを記している時のケイティの心情もまた、感謝と後悔の念があったと思われます。
チャーリーと出会い、過ごせたことへの感謝。自分の不注意で太陽の光を浴び、チャーリーに消えない心の傷を負わせたことへの後悔。
自分より、愛する人が苦しむことのほうが辛い。
それでも、悔やむ言葉を記すことなかったケイティの心は満たされたものだったと考えられます。
命を落とす結果になってしまったとはいえ、ケイティの生涯は愛に溢れたものであったことは彼女の周囲の人々の笑顔が証明しています。
色素性乾皮症を正しく理解する
感動的な作品ですが、本作への批評家の評価は高いものではありません。
理由の一つとして、映画内での色素性乾皮症の描かれ方が不正確という意見がありました。
この病気の対策として、直接太陽の光を浴びないような服装をすることが推奨されています。
しかし既に身体全体が取り返しのつかない事態になっていたとはいえ、本作にはケイティがそうした服装をせず昼間外に出る場面があります。
現実的に考えれば、いかに死期が迫っているとは言っても周囲の人々が対策を取らせるのが常識的です。
本作は一つのエンターテインメントであり、実際の病気の様子を正確に描写したものではない。
それは、いつか万が一自分の人生でXPの方と出会う時のために覚えておいて良いことだと考えられます。
そのためには、正しい理解が必要です。