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パラベラムとは「戦争に備えよ」の意味です。「ジョン・ウイック:パラベラム」はまさに戦争前夜を描いたような映画です。
前作からさらにスケールアップしたアクションは迫力満点で、街中での馬を使ったアクションはスクリーンで観るに相応しいものでした。
キアヌ・リーブスはもちろん、新キャストとしてハル・ベリーが登場するなどキャスト面でもパワーアップが図られています。
「ジョン・ウィック:チャプター2」から引き続き監督を務めたチャド・スタエルスキのアクションへのこだわりは本作でも健在でした。
主席連合の使者である裁定人にバワリー・キングが腹を立てたのは何故だったのでしょうか?
この記事ではその理由を考察するとともに、映画のラストでウィンストンがジョンを裏切った理由を合わせて考察します。
キングはどんな人物か
キングの腹を立てた理由を考察する前に、彼がどんな人物か整理してみましょう。
ニューヨークの犯罪組織のボス
「ジョン・ウィック:チャプター2」から登場したキングはニューヨークの犯罪組織のボスです。
映画でジョン・ウィックを狙う主席連合が登場するので混合される方もいるかもしれませんが両者は別の組織です。
裏社会で絶対的な力を持つ主席連合に属していないことから、キングは独立心が強く非常に上昇志向の強い人物であることが伺えますね。
そういった理由から「パラベラム」において、キングは主席連合の裁定人に従うことを拒否していました。
キングはあくまでも独立した存在としてニューヨークで活動していたいのです。
ジョンへの恩義
キングはジョンと以前から面識があり、彼に対して恩義があります。
「ジョン・ウィック:チャプター2」でジョンの希望に応じたキングは彼に7発の銃弾が入った拳銃を渡しました。
この行動の裏には前述したようにジョンへの恩義がありますが、別の裏社会の人間がニューヨークを支配することを防ぐためでもあります。
このことが「パラベラム」で裁定人の怒りに触れるのですが、それでもキングはジョンを助けることを選びました。
二人の間には裏社会に生きる者同士の信頼関係があります。
キングが腹を立てたのは何故か
主席連合の裁定人の申し出に腹を立てたキングですが、何が彼にそうさせたのでしょうか。
身勝手さへの怒り
理由の一つ目が主席連合の身勝手さへの怒りです。
「ジョン・ウィック:チャプター2」においてジョンがキングを頼ったのは、ジョンに依頼をしてきたサンティーノが裏切ったためでした。
引退を決めていたジョンを殺し屋に無理やり引き戻したにもかかわらず、用がなくなれば口封じをしようとした裏切り者です。