作中でウィンストンとキングが対面する場面はありませんが、裏社会の人間同士お互いの存在を知っていると考える方が自然です。
そのため二人は事前に本作のような事態が起きた時に、主席連合と戦う目的で結託していた可能性は考えられるでしょう。
それには何としてもジョンに生き続けてもらわなければならないので、一旦彼を裏切ったふりをしたのです。
ウィンストンの行動の動機
なぜウィンストンはここまでジョンを支援するのでしょうか。その理由を考察します。
規則に縛られた世界
シャロンに「うまくやりましたね」と讃えられたウィンストンですが、大事なホテルはボロボロになりました。
そこまでジョンを支援するのは二人に友情があるからです。
「ジョン・ウィック」という映画の世界では、掟や約束が絶対のものとして描かれています。
しかしそもそもジョンが殺し屋に復帰する理由となったのは、妻が残してくれた愛犬の復讐という極めて個人的な理由でした。
そのジョンの姿は規則が絶対視される世界観の中で「人間性」を表現しているのです。
人間的なジョンと親しいからこそ二人の間には友情があり、ウィンストンはずっとジョンを支援してきました。
主席連合の矛盾
もう一つ考察できるのが、ウィンストンは主席連合の矛盾に気づいている可能性です。
「ジョン・ウィック:チャプター2」でジョンが追われることになったのはコンチネンタルホテルでサンティーノの命を奪ったからでした。
この時点でサンティーノは主席の一人でしたが、元々は彼の姉がその地位にいました。
その姉の暗殺をジョンに依頼したのは他ならぬサンティーノでジョンはそれを果たします。
それにもかかわらずサンティーノが裁かれず、ジョンのみが裏切り者の扱いを受けている矛盾にウィンストンは思うことがあるのではないでしょうか。
本作ではその部分に触れられませんが、何か主席連合内で陰謀があるのかもしれません。
だからサンティーノは真実を明らかにするために行動している可能性はあると考えられます。
千葉真一とキアヌ
作中では孤独なキアヌですが、実は大の親日家としても知られています。
キアヌは日本の俳優である千葉真一のファンでもあり、ジョン・ウィックシリーズはまさにキアヌ版の千葉真一映画といえるでしょう。
ジョン・ウィックの世界に魅了され方は、是非日本が誇るアクションスターである千葉真一の作品もいかがでしょうか。