もっと深く、先を見通しながら行動するタイプたっだら他の道があったのかもしれません。
人魚のままで愛されるという結末の方が現実的です。
しかしこの猪突猛進型のアリエルだからこそ、ディズニーヒロインなのでしょう。
父への反抗心も背中を押した
アリエルが「足」を願う心理のひとつとして父への反抗心が挙げられます。
トリトンは地上での怖さを知っており、ゆえに娘につらく当たりました。
父の想いを知らないアリエルは地上の物のコレクションを破壊されたことに反抗心を抱きます。
そのことがきっかけとなり、アリエルは周囲の反対を押し切って地上の世界へと足を踏み入れてしまいました。
だめだといわれると余計に覗いてみたくなる心理が作用したのではないでしょうか。
まさに親の心子知らずというわけです。
原作と異なる動機
「リトル・マーメード」には原作があります。
ご存知グリム童話の「人魚姫」です。
両者とも主人公が王子に会いたいという理由で「足」を望む展開は一緒ですが、奥底に眠る心理は違うようです。
アリエルは明るい未来を期待している
アリエルは王子と結ばれると信じて、行動を起こしています。
その影には好奇心と愛情が隠れており、告白をする前の少女のような緊張感を持っています。
そしてその行動に影はありません。
原作を大きく変えたディズニー作品は数多くありますが、本作品もそのひとつといえるでしょう。
人魚姫は罪悪感を背負った未来だった
グリム童話の人魚姫には宗教色が色濃く残っています。
それは神に授かった自分の姿を放棄するという罪です。
この為、初めから人魚姫は王子と結ばれないと勘づいていたのかもしれません。
罪を犯してまで王子の側にいたかった、というのが原作の人魚姫です。
同じ「足」を望む描写も比較すると面白いですね。
トリトンは名誉より娘が大切
トリトンは身を挺してアリエルを助けますが、海の神として海の仲間を見捨てるような行動にも見えます。
トリトンは父親として選択した
海の神であり、アリエルの父親であるトリトンは自分の地位を明け渡すことで父として娘を守りました。
どんな地位も名誉も捨てて、子を守るのは親の心理として当然のことです。
命をなげうってでも娘を助けたことでしょう。