それゆえ独裁的で傲慢さが目立つ存在でしたが「アイアンマン3」で彼は大きく成長します。
スーツの破壊もこの成長を表現しています。
「アイアンマン3」は思い出話
ラストにハルクことブルース・バナー博士が登場し、全てはトニーが自身の経験を語っていたという設定でした。
話を全く聞いていなかったというハルクの態度は、トニーの悩みは大したものじゃなかったのかもしれないという印象を与えます。
実際にトニー以外は、トニーの才能や人間性こそが強さであることを知っていたのかもしれません。
監督も変わっている
映画監督もジョン・ファヴローからシェーン・ブラックへ変わっています。
このことでアクションシーンの迫力が上がったと、映画ファンからは高い支持を受けています。
ちなみにジョン・ファヴロー監督は「アイアンマン3」にスタークの友人ハッピー役として継続して出演しています。
原作ではアルコール依存症だった
本作品のキーポイントともなる「スーツ依存症」ですが、原作のコミックではアルコール依存症として描かれています。
アルコールからスーツ依存に変えたのは、製作者側の子供への配慮があるようです。
どちらにしてもトニーは依存症という精神問題をもって描かれています。
依存症からの脱却はロバート・ダウニー・Jrに重なる
トニーを演じるロバート・ダウニー・Jrが薬物依存者だった話は有名です。
「アイアンマン3」でスーツ依存者を克服するトニーは、まさにロバート・ダウニー・Jrそのものです。
周囲の反対を押し切りロバート・ダウニー・Jrをトニーに抜擢したのも監督の意図したものでした。
彼の暗い過去がトニーというキャラクターに深みを持たせると信じていたそうです。
劇中でのトニーのセリフに重みを感じるのは、彼の薬物依存という過去の経験あってのものだったのかもしれません。
トニー・スタークが本物のヒーローになった作品
絶大な人気を誇るアイアンマンですが、彼の人間的な苦悩を描くことで、よりアイアンマンが身近に感じるようになったのではないでしょうか。
本作品はトニー・スタークが身心共に本当のヒーローに成長した作品です。