この行動は決してジミーを見逃すという行動ではありません。
彼の良心を信じた結果の行動です。
パレードの後に自首するのか、それともセレステにも送金するのか……。
結末は観客に委ねられていますが、ジミーはきっと罪と向き合っていくことでしょう。
そしてショーンは彼を支えていくのではないでしょうか。
殺しの理由が猟奇的でないこと
ミスティックリバーに沈められた死体を思うと、殺人という重いテーマがのしかかります。
しかしそんな殺人の中にもわずかな光が存在しました。
殺人に付随するもの
しかし本作で描かれている殺人には罪への償い 、愛情というものが付随します。
殺人に猟奇的も何もありませんが、劇中ではなぜ殺さなければならなかったのかがしっかりと描かれていました。
このことで観ている者にも、もしかして同じ立場だったら殺人を犯してしまうかも知れないという共感が生まれます。
殺人者である彼らに嫌悪感や憎しみが向けられないのは、その為ではないでしょうか。
子供の存在
劇中に出てくる子供の存在は大きいです。
事件のきっかけとなったケイティは勿論のこと、彼らは子供や家族と生きて行く為に殺人を隠します。
出来れば殺したくなかった……、そんな思いが垣間見えるシーンも彼らの人間性を感じる場所です。
デイブが真実を隠した理由
自分は殺していないと言えばジミーに殺されることはなかったデイブですが、彼には言えない理由がありました。
自分が殺人者かもしれない
デイブは少年を救いましたが、正義感からではありません。
少年デイブが犯人たちに復讐する気持ちが、彼の行動をしめていたのです。
だからこそ殺してしまったのでしょう。
彼が殺人者だとばれたら家族はバラバラになってしまう、そんな思いが彼にはあったはずです。
当初は自分の犯罪を隠すために真実を話すことが出来ませんでした。
助けた子供を巻き込みたくない
デイブは少年時代の自分の経験から、犯罪に巻き込まれた後の周りの反応を知っていました。
少々深読みすると、彼は助けた少年に犯罪に巻き込まれたという記憶を刻みたくなかったのかも知れません。
デイブが事件を黙っていれば、事情聴取や友達からの同情の視線などを受けずに済むのです。
仲良し3人組の関係を崩壊させた事件の二の舞を踏ませないように、事件を隠していたとも読み取れます。