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スタジオジブリが制作した「猫の恩返し」は柊あおいの「バロン 猫の男爵」が原作となった映画です。
原作者や登場する猫が同じ名前という共通点があるため「猫の恩返し」は映画「耳をすませば」のスピンオフといわれています。
どちらの映画もスタジオジブリが制作していますが、登場するヒロインの性格を始めさまざまな点から「猫の恩返し」はジブリらしくない作品というイメージがあります。
そこで今回は「猫の恩返し」の裏設定を解説しながら「耳をすませば」との関係性やジブリらしくない性格のヒロインになった理由を徹底考察していきます。
「猫の恩返し」と「耳をすませば」の関係性
スタジオジブリは続編を制作しないということで知られていますが「猫の恩返し」は「耳をすませば」の続編に近いスピンオフ映画といわれています。
「猫の恩返し」と「耳をすませば」にはどのような関係性があるのでしょうか。
「猫の恩返し」は「耳をすませば」の主人公が書いた物語
「猫の恩返し」には「耳をすませば」と同じ「バロン」や「ムタ」と名付けられた猫のキャラクターが登場します。
そのため「猫の恩返し」は「耳をすませば」で小説家を目指している主人公の月島雫が描いた物語であると考えることができます。
雫が「アトリエ 地球屋」で出会った猫男爵のバロンや、電車の中で遭遇する猫「ムーン」を物語に登場させているのです。
「ムーン」は「耳をすませば」の中で近所のある家から「ムタ」とも呼ばれている猫です。
月島雫が実際に出会った「バロン」や「ムタ」を自分の描いた物語に登場させていると考えられるので「耳をすませば」のスピンオフ作品という関係性が生まれたということになります。
映画「猫の恩返し」の誕生秘話
「猫の恩返し」にはさまざまな裏設定がありますが、映画が誕生した経緯も他のジブリ作品とは少し異なるようです。
「猫の恩返し」が誕生したきっかけ
映画「猫の恩返し」は、あるテーマパークのキャラクターを「猫」をモチーフにデザインしてほしいという依頼がスタジオジブリにきたことがきっかけとなりました。
そしてジブリ作品の猫キャラクターの中から「耳をすませば」の「ムーン」が採用されることになり、同時に「ムーン」が登場する短編アニメが制作されることになったそうです。
この短編アニメを制作するにあたり「耳をすませば」の原作マンガを描いた柊あおいに「猫の恩返し」の原作を依頼しました。その原作が「バロン 猫の男爵」です。
原作をもとに映画化した作品はあったものの、映画化を決めてから原作をオーダーするという異例の形となった珍しい作品だといえます。
「猫の恩返し」の裏設定
「猫の恩返し」は映画が誕生したきっかけを始め、ジブリ映画の中でも異例だらけの作品となりました。