こちらでは、そのタイトルに込められた深い意味についてご紹介しましょう。

タイトルの直訳

この作品のストーリーは、膵臓が不治の病に侵されている山内桜良が主人公です。

その桜良は作品の中で「君」とよばれています。

タイトルの直訳は「山内桜良の病に侵された膵臓を”僕”が食べたい」「”僕”の膵臓を山内桜良が食べたい」ということになるのです。

タイトルに込められた深い思い

こちらでは、この【君の膵臓をたべたい】というタイトルに隠された想いについて迫っていきましょう。

「膵臓を食べたい」理由

【君の膵臓をたべたい】というタイトルは、カルバニズム(人肉嗜食)を彷彿させる意味ですが、この言葉には別の深い想いが隠されています。

それは昔から「他の動物の肉を食べるときに自分の体の悪い部位を食べることで病気が良くなる」という説が存在していたことが関係しているのです。

作品の冒頭で、桜良もタイトルと同じく「君の膵臓をたべたい」と発言しているのも「膵臓の病気から解放されたい」「生きたい」という意味を込められているのでしょう。

桜良の「生」への想い

作品中では、何度か【君の膵臓をたべたい】またはそれと同意のセリフが交わされますが、そのシーンによって意味も変化しているのです。

中盤では桜良が「僕」に「(旅行に付き合ってくれた)お礼に私の膵臓きみが食べていいよ」と発言します。

桜良が「食べることで体に取り入れられるとその人の中に魂が残り続ける」と言葉を続けていることからも「大切な人たちの中で生き続けたい」という桜良の「生」への想いが込められていることが理解できるでしょう。

互いを想う象徴としての言葉

ラストシーンではお互いに想いを伝えることを決心します。

ですが、伝え方に悩んだ挙句2人しか分かち合うことのできない言葉である【君の膵臓をたべたい】をメールで送ります。

2人は互いに好きであったことに間違いはありませんが「好き」「愛している」などというありふれた言葉では伝えきれない想いが【君の膵臓をたべたい】という一言に凝縮されて象徴されているのです。

言葉の意味の変化にも注目して鑑賞してみよう!

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【君の膵臓をたべたい】は、ホラー映画のような強烈なイメージを与えるタイトルですが内容は、とても純粋な2人の「生きる」をテーマにした切ない物語です。

「生きる」ことをテーマに盛り込んでいるため一般的な青春ラブストーリーとは、違った作品の魅力があります。

そのため、繰り返し鑑賞しても新たな発見があることでしょう。

さらに作品を楽しみたい人は、原作である小説を読んで映画と原作の違いを比較しながら鑑賞するのもオススメです。

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