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いまやハリウッド映画におけるホラー作品の金字塔となった『13日の金曜日』ですが、これまでシリーズ10作品が公開されています。
1980年公開の1作目『13日の金曜日』は意外な人物が犯人として登場しました。
それぞれの殺害シーンを振り返り、犯人に繋がる伏線を探していきましょう。
本作のラストに隠された壮大な伏線も紐解いていきます。
冒頭の殺害シーンに隠された伏線
多くの人物が次々と殺害される本作ですが、伏線は巧みに犯人を示していました。
1958年の殺害にみる伏線
1957年の13日の金曜日にジェイソンは溺れて死んでしまいますが、その時の状況が劇中の伏線になります。
彼の亡くなり方こそが、本作の大きな伏線となっていくのです。
ジェイソンの死を「湖の呪い」のひとつだと思ってしまうのは、ミスリードされたことを意味します。
1958年の殺人はジェイソンが殺された情景と同じ状況を示していました。
もしも1957年のあの日、指導員たちがきちんと仕事をしていたらジェイソンが死ぬことはなく「呪い」も起きなかったはずです。
キャンプ指導員候補生だったアニー
映画の序盤では巧みなミスリードにより、アニーが本作の主人公ではないかと多くの観客が錯覚させられたのではないでしょうか。
アニーが殺された時点で犯人はキャンプ場を再開させたくない人物という伏線が張られます。
また、アニーが料理担当だったことは後のパメラ・ボーヒーズのセリフ(下記)にかかる伏線です。
死んだ子供は、私が料理をしている間に協力員の不注意で死んでしまった
引用:13日の金曜日/配給会社:ワーナーブラザース
自分が初めに殺したアニーの役職を、冷静に名乗るパメラ・ボーヒーズにサイコにも似た恐怖を感じます。
連続する殺人にみる伏線
劇中で連続する殺人にも、犯人を思わせる伏線が多く隠されています。
溺れるふりをしたネッドの殺害
劇中で溺れるふりをしたネッドを観て、次は彼が殺されると予想をした人も多いのではないでしょうか。
この時点で、犯人は23年前に起きた少年死亡事件に関係する人物ではないかと予期させます。
しかし、映画公開当時は「母親が犯人」という構成はほとんど使われておらず、パメラ・ボーヒーズが犯人だとは誰も予想しえないものでした。
母親にとってジェイソンの溺死を彷彿とさせるようなネッドの冗談はかなりブラックだったことでしょう。
虐められていた息子を思うと、無意識とはいえネッドのこの行為は息子ジェイソンを馬鹿にするような行動に見えたはずです。