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「ロード・オブ・ザ・リング」は「旅の仲間」「二つの塔」「王の帰還」の三部構成に分けられた長編映画です。
この映画は配給の際に三部作全て上映するという条件付きで世界へ発信されました。
劇中では指輪をめぐる過酷な旅がメインストーリーとして描かれていますが、なぜフロドは試練多き旅を決意したのでしょうか。
原作「指輪物語」も踏まえ、描かれた人間性や誘惑に打ち勝った原動力を紐解いていきましょう。
原題から読み取るタイトル
邦題の「ロード・オブ・ザ・リング」は多くの人が誤解を生む表記となっています。
タイトルは映画を左右する大きな意味をもつ物なので、まずは真のタイトルをしっかり抑えておきましょう。
RoadではなくLord
指輪を捨てに行く物語が描かれている作品なので、邦題のロードを道と勘違いする人も多いようです。
しかし原題の表記を確認するとRoadでははなくLord(主、君主)と表記されており、指輪もRingsと複数形です。
つまり、「ロード・オブ・ザ・リング」は指輪の王というタイトルになるのです。
ひとつの指輪
劇中で大きなキーワードになる「ひとつの指輪」は、タイトルの示す「指輪の王」のことです。
ひとつの指輪は昔冥界の王サウロンが作り出し、サウロン以外には従わないという性質を持っています。
またサウロンと指輪の話は劇中にも出てきますが映画を読み解くうえで、重要なポイントになるので再確認しておきましょう。
サウロンは19個の指輪を作り、人間、ドワーフそしてエルフへそれぞれの発展の為にと渡しています。
しかし、これらすべての指輪を支配する「ひとつの指輪」を密かに作り出し全種族を支配しようとしました。
劇中に出てくる指輪は、全世界を支配し破滅させる強大な力を持っているのです。
悪の独裁者を生み出さない為にも、是が非でも破壊しておきたい指輪というわけです。
原作を通してみる人間性の描かれ方
劇中には様々な種族が登場しますが、それぞれの気質や特徴が上手く表現されています。
原作の小説には、映画よりも詳しく人間性が描かれており、人としての本質を的確に描写しています。
サウロンに一番最初に支配された種族
ひとつの指輪を生み出したサウロンが、最初に支配したのは9つの指輪を持つ人間です。
人間は多くの種族の中で最も誘惑に弱いので、支配しやすい種族と定義されています。
耳が痛い場所ですが確かに人間は誘惑に弱い生き物なのでしょう。
劇中では9人の人間の王が、黒いフードをかぶったナズグルとして指輪の支配を受けています。
人間の特徴
「ロード・オブ・ザ・リング」に描かれている人間は下記の特徴を持っています。
- 献身的な気持ちを持っている
- 誘惑に弱い
- 恐怖に弱い
- 傲慢さを持つ
- 大切な物を守るために力を発揮する
- 他種族に比べて短命(ドゥーネダインは長寿)
とても脆い存在として登場しています。