なぜ警察の不正を正す目的をもって今回の事件の計画を立てたにも関わらず、斉木は後藤を裏切ったのでしょうか。
答えは、警察の不正を正すための方法が違ったのです。
後藤は、警察の不正のデータをマスコミに渡して世間に公表することで、警察の上層部を一新しようとしました。
斉木は信頼できる組織に渡すことで、警察に対抗しようとしました。
斉木はマスコミにデータを渡しても、警察の圧力で握りつぶされるだけだと見抜いていたのです。
過去に家族を殺された経験から、警察組織の闇を深く知っていた斉木は、確実な方法で警察と対抗しようとしたのです。
そのために斉木は後藤をも利用しました。
斉木を撃った犯人はあの部分からわかる
犯人を示す手がかりが映っていた
最後のシーンで雪平と斉木は屋上で相対し、斉木は何者かに射殺され、データを雪平に託して息を引き取りました。
犯人の顔は出ることがありませんでした。
しかし、犯人が誰なのかは劇場版第2作目の『アンフェア the answer』でわかります。
本作でも犯人が誰かを知る手掛かりを示すものがほんの一瞬映されました。
それは「犯人が薬きょうを拾って、撤退しようとするときに見えるベスト」です。
斉木を射殺した犯人の意図とは
斉木を撃った犯人は、劇場版第2作目で明かされます。
しかし、「なぜ斉木を撃ったのか」と犯人の意図を推測することは本作でも可能です。
斉木を撃った意図については、2通り推測できます。
- 警察の不正のデータを流出させないために、斉木を暗殺した
- 斉木に銃を向けられた雪平を守るために、斉木を射殺した
いずれの場合も、犯人は「組織側の人間でありながら、雪平と非常に関係のよいもの」と推測できます。
2つ目の意図の場合だと、雪平を守ろうとしたことから明白です。
1つ目の意図の場合だと、警察の裏のデータを流出させないのが目的ならば、雪平も同じく暗殺されたでしょう。
しかし、犯人がそれをしなかったことから、雪平と近い関係のものが犯人だと推測できます。
誰と誰がつながっていた?人間関係を徹底整理
『アンフェア the movie』では3つの勢力(不正を隠す警察組織、テロリスト、警察の不正を正そうとする雪平)があります。
誰がどの勢力なのか、そして裏切り行為もあったので、混乱した観客もいるのではないでしょうか。
ここで一度整理したいと思います。
- 警察内部に内通者
- 元警察ながらもテロリスト側で活躍し、後にテロリストを裏切った蓮見。
- 初めはテロリストとの関りを見せなかったが、後半になり後藤と組んでいたことが明らかになる斉木。
- 発言や言動から何度も疑われる薫と山路。
警察内部の内通者に関しては、劇中で明言はされていませんが、斉木と推測できます。