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キン肉マンの映画の中では第1作目となりますが、シリーズの中で非常にファンを魅了するのがこの映画になります。
1984年の7月に公開され、時間軸では七人の悪魔超人編終了後のストーリー。
テレビアニメの中でも取り上げられたキン肉マンランド建設が題材です。
ストーリーはシンプルで王道的ではありますが、キン肉マンのテーマでもある友情がかなり濃密に描かれています。
そのためシリーズの中でも最高傑作ではないかといわれているのです。
ここでは劇中で作者が描きたかった真の友情について、そしてこの映画がなぜこんなにもファンの心を掴むことができのかを考察してみましょう。
また犠牲になっていく仲間たちの背中にキン肉マンが何を思ったのかについてを解説します。
正義超人の捨て身の姿に作者が何を伝えたいのか
この映画では正義超人たちが次々と自らを危険にさらして、キン肉マンを助けるシーンが出てきます。
仲間たちのこの捨て身の姿には、作者のどのような意図があるのでしょうか。
チャンピオンベルトを通して感じた真の友情とは
最初に奪われた時にはぞんざいに扱われていたチャンピオンベルトですが、最終的にはベルトに受け継がれている絆に気づくことができます。
そして正義超人たちの無償の自己犠牲という行為に、キン肉マンはやられながらも涙を流してこの行為に報いなければと立ち上がるのです。
この損得勘定がない行為や、その行為に答えようと奮起するその行動にこそ真の友情あるのではないでしょうか。
映画の中では犠牲になる正義超人たちに個別で活躍しているシーンが用意されています。
作者はこのシーンを通して友情の素晴らしさとは何かを映画の中で最大限に伝えているのです。
決して諦めない姿勢
繰り返される敵の襲撃にも負けず、何度も立ち上がるキン肉マンの姿が描かれています。
いつもならビビッて逃げてしまい、岩陰に隠れて仲間が敵を倒すのを見ているような、卑怯な部分も見え隠れするキン肉マン。
しかし本作では仲間の戦う姿、そして絶対にあきらめないという姿に変わっていくキン肉マンの心情も伝わってくるのです。
人生には絶対に逃げられない時や避けては通れない試練がやってきます。
それを本作ではキン肉マンの気持ちの変化を通して私たちに伝えてくれているのではないでしょうか。
仲間たちの自己犠牲から見える真の友情
【キン肉マン 奪われたチャンピオンベルト】では、キン肉マンに加勢する仲間たちと悪魔超人たちとの死闘が繰り広げられます。
かつてキン肉マンの敵だった者から親友まで、実に多くの仲間が共に戦う姿は、視聴者にも「真の友情」とは何かを伝えてくれているのです。
彼らの活躍なくして本作は成り立たないといっても過言ではないでしょう。
キン肉マンも彼らの自己犠牲から学び、感謝し、勇気づけられているのです。
キン肉マンの代わりに戦ったリキシマン
1番最初に犠牲となるキャラクターです。原作でも最初にやられやすいキャラクターであり死んでこそのリキシマンといわれるほど。
映画ではギリギリで刺客と一緒に火口に落ちて倒し、キン肉マンが立ち止まらないように自分から谷底に落ちる男気を見せたリキシマン。
命を懸けてでもキン肉マンを先に進ませたかった彼の行動からは、キン肉マンだけでなく一緒に戦っている仲間にも自分の想いを託す気持ちが伝わってきます。
「後は頼んだぞ!」そんな言葉が聞こえてくるようです。
昨日の敵は今日の友
ラーメンマンとブロッケンJrはウコン軍団に囲まれたところを身を挺してロビンマスクとキン肉マンを助けました。